その言葉を聞いた瞬間、今まで落ちていた明るさを目一杯輝かせてヴァンは言う。
「うん…!
分かった!」
もし人が鳥になれるとしても、きっと人は鳥になる事を選ばないだろう。
けれどそれが人の強さにもなるのだとも思う。
強く焦がれる事により、何かを生み出せる力が出るのだ。
「ありがとうっ、行こうぜバルフレアッ!」
駆けて行くヴァンの細い背中を見つめながらバルフレアは思う。
―――なぁヴァン。
―――俺の方は何も解決しちゃいない。
―――お前は一体………
何を考えて居たんだよ。
2009.09.21.mon. norika 拝