● unreasonable F

そんな風に説明するのが特別得意では無いヴァンに、バルフレアはそれを要求しておきながら呆気なく彼の訴えを否定した。

自分に同意して貰おうと長々と時間を掛けて話したにも拘わらず、反対されては当然ヴァンも反撥する。


「俺は悪くねぇだろ!?
なのにそれからあいつ一っ言も口利かねぇんだぜっ。」

「そういう時は黙って連れて帰れば良いんだよ。」


ヴァンが悪い悪くないの議論をする事には既に関心は無く(皆無)、女心が判っちゃ居ないな…まあ当然だが、と気に障る言葉だけを掛けてあげた。

それなりの時間を掛けて話したにも関わらず、気の無い当ての外れた回答と腹立たしい言葉のおかげでヴァンの苛立ちは大幅に増した。


「どうせオレには判らないよ。」


ぷいとそっぽを向くヴァンに、内心ガキだなぁと思いながらバルフレアは彼の頭をくしゃりと撫でる。


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