2009/02/10
日雛・BLEACH/沖島様
日雛・BLEACH/沖島様

「どうしたの?」


額と額を、ぴったりくっつけたまま黙っていたら。間近すぎる位置にいる、やけに嬉しそうに笑っている表情はそのままで、彼女からそう問われる。
それはゆったりとやわらかな声で、まるで触れている額から伝わる温度のように、心地よく鼓膜を震わせた。


「…いや、」


本当は、その目線が自身より少し高いことに、少しだけ。何度目かもう分からない悔しさを、こっそりと思っていたのだが。


「なんでもねぇよ」


そんなことよりも、大事にしなければならないものが、あることを。

俺自身、知っているし強く心にも、決めているから。

またこっそりと、その想いをやわらかく、噛み締める。


「ほんとうに?」
「ああ」


応えたなら、ほんとうかな、と。くすくすと笑う彼女に視線をからめて、つられるように笑った。





こうして触れて、温度を通い合わせて。





ただ君と想い合うこの瞬間が、何よりも大切でいとおしく、しあわせなのだ。





了.

■BLEACH 日雛■
□40000hit記念フリーイラスト□
蒼く煌く空
◇ 沖島様 ◇

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