目覚めは小鳥なんて可愛いものじゃなく、どこかを踏み潰す工事の騒音だった。
とはいえ、グレーのカーテンの向こうからちらちらと零れる光は真昼の明るさをたたえているし、遠くでは子供のはしゃぐ声も聞こえる。いい天気だなぁ。上半身を起こしてぐっと伸びをした。


隣で眠るマモルはまだ目覚めていないようで、閉じられた睫をつんつんとつついてみても身動ぎひとつしない。小さく寝息を立てて眠る姿がたまらなく可愛くて、そっと額にキスをした。続けて頬をつついてみたり軽いキスをしてみるが、マモルは一向に起きる気配をみせない。…そういえば昨日は少し手加減しきれなかったからなあ。もしかしたらものすごく負担をかけてしまったのかもしれない。
一応反省はしながらも、マモルのことを考えていると幸せすぎてシュートを外してしまうような今日この頃である(この件に関して、後にイナズマジャパンのメンバーから「幸せボケしてんじゃねーぞイタリア野郎が!」とのコメントと無数の必殺技を頂いた)。ふわふわとした幸福感で浮き立つ足取りを抑えつつ、ベッドをそっと抜け出して日当たりのいいキッチンに立った。





この可愛い恋人が目覚めたらきっと、少し不機嫌そうな顔でむくれながら空腹を訴えるのだろう。もう朝というよりは昼に近い時間だし、パスタでも茹でようか。マモルはどんな味が好きだったっかな。ああ、早く起きて、キスして抱き締めたいよマモル。





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