再認識
「寒い…」
空気が冷たくて目が覚めた最初の一言。
あまりの寒さに我慢が出来ずに布団に深く被りなおした。
元々冷え性だから敏感なのだ寒さには。
前日の暖かさは何処にといわんばかり。結局寒暖に負けて熱が出てしまい現在布団の中にいる
「大丈夫か…?」
セブルスが心配そうに私の様子を伺いながら額に乗せていた氷嚢を取り換えてくれてる。心配そうな顔をしながら再び私の額に乗せてくれた
「げほ…。ごめんねセブ…」
心配かけちゃったし、面倒まで…。と弱々しい声で伝えるとセブルスは眉間に少しだけ皺を寄せた
「何を言っている?ゴホン…恋人の心配をするのは当たり前だ」
と言いながら、おもむろに立ち上がると私の布団の中に入ってきた
私は驚いたが隣のセブルスがいることで安心している自分がいた
「……ほら、こうしたら温かいだろ?」
人肌の温もりは良いと聞くからなと言いながら私を包み込んだ
(なんか…恥ずかしい…)
けどどこか嬉しい気持ちもある
風邪を引いたせいなのか、こうして何時もよりずっと近くにいてくれるだけで安心したのだ
(セブが心配してくれて、こうして傍にいてくれるんだもん)
セブに看病されるなら今だけ甘えたいと思う私がいた
ああ…やっぱりセブが好きなのだと再認識した私はセブの胸元に擦り寄るのだった
END
(擦り寄る姿はまるで…猫のようで可愛いな…。なんて本人には言えないな)
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