次の休憩に、無事私の辞書は返ってきました。まあ授業とか普通に過ぎてって…放課後。 今日は雅治の部活が休みらしいから一緒に帰る予定。普段は雅治の部活が休みでも一緒に帰ったりしないけど、今日はお泊まりだからね。 それにしても…母さん達少しは気にしてもいいと思う。年頃の男女が一つ屋根の下、なんていうシチュエーションなのにさ。…まあ?私達の間でナニかある訳ないけどさ。私達幼馴染みだから。 帰り道は、他愛もない話をしながら帰っていった。 「雅治!夕飯何が食べたい?」 「…何でもよか」 「そ?じゃあ私の得意料理作るね。テレビでも見て待ってて!」 そう言って暫くすると、声が聞こえてきた。雅治の独り言じゃくて、テレビのね。 ……あ、これ私の好きな番組かも。わー、早く見たい。早くご飯作ろー それから急いで、私の得意料理…ハンバーグを作った。 雅治のいる部屋に持っていくと、思った通り私の好きな番組をしてた。 「これ、雅治も好きなの?私、大好きなんだよ」 ハンバーグを机の上に置きながらそう言うと、雅治は何故か切なそうに笑った。 何で、そんな顔するの… 瞬間、何だか かなしくなった。 私は、よくわからないこの気持ちをどうにか紛らわそうと、私の作ったハンバーグを食べている雅治を見て、雅治…美味しい?と、得意料理だから不味いって言われたら立ち直れないかも なんて思いながら聞いてみた。 「名前のもんだったら何でも美味しいぜよ」 「え……そ、そう?はは、ありがとう…」 びっくりした。まるで彼女に言うセリフのようだから…。でも、違う。私達は幼馴染みだから。 「………」 そして、また…雅治が私のことを切なそうに見てるだなんて、私は気付かなかった。 「……ごちそうさま」 私と仁王は、同じぐらいの時間で食べ終えた。…お風呂、入らなきゃ。 「先、お風呂入る?」 「……そうさせてもらうかのぅ」 雅治はお風呂に入って行った。 雅治がお風呂に行ってから、私の心拍数は徐々に増えている気がする。 幼馴染み、なんだよ…私と雅治は、幼馴染みなんだよ…っ。そう自分に言い聞かせたけど、私の心拍数が落ち着く事はなかった。 心拍数は減らないまま、雅治は上がってきた。お風呂に入ったら落ち着くかもなんて思ったけど、雅治がさっきまで入ってたんだって思うとさっきよりも心拍数増えた気がする。 ていうか、心拍数が増える減るという表現は合っているのだろうか。 何だか、こんな時にしょうもない事を考えている自分に呆れた。 揺れる心 (それでもやっぱり、)(心拍数は落ち着かなかった) (ていうか、心拍数が落ち着くという表現は合っているのだろうか) |