小説 | ナノ
※危険
※原作がR15なのでR15






俺はお前が欲しかった。
どこまでも真っ直ぐ、俺を追い続けるお前が。霧島、お前は姉さんと同じようになんの色眼鏡もなく俺を見ていた。
お前から逃げても逃げても、諦めずに追い掛けてくるからついにはこの鬼ごっこが楽しくて仕方なくなった。

鬼ごっこを、終わらせたくなくなったんだ。
お前が欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、しかしこちらから手をのばすことなど出来はしない。俺は逃亡者で、捕まってしまう訳にはいかない。
鬼ごっこが終わってしまう。お前を手に入れることができなくなる。

どうすれば捕まらずにお前を。

俺だけを、

そして俺は思いついたんだよ霧島。とても簡単だった。こうすれば良かった。
さあ霧島、鬼ごっこは一度仮の終わりにしよう。大丈夫。またすぐに鬼ごっこは始まる。


―――屋上への唯一の扉が彼方から開かれる音。
霧島長四郎は灰原耀を追って屋上へ。
バサバサと音を立てて干されたままのシーツが風に舞っている。
灰原、どこだ!霧島は叫びながらシーツを掻き分け進む。シーツを掻き分けおわるというときに、霧島の脇腹にはナイフが刺さった。―――


「これで終わりだ霧島、お前も、俺も…」

痛みに顔をしかめながらそれでもやはり霧島は柵ぎりぎりにたつ俺に向かってきた。ああそうでなければ!
中に舞う体、お前と共に地面に叩きつけられれば、俺はお前と居られる。お前も俺を捕まえられるだろう?


しんでからも共に居られる、これほど素晴らしいことはない。




―――――――――――
2011/11/21/
またも一気にうつ。耀がやばい人
零を知らない頃に書いた伊達主従がまさかのネタかぶり(腹さし)をしています(:D)+く
しかし零は公式
いや耀長は公式じゃないけど。耀の日記一瞬耀長?ってなるけど
近/親/相/姦とか危ない感じが好きなひとでホラー大丈夫なひとは零月/蝕すればいいと思う

長さん…ああ長さん




耀→長(零 月)
BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
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