心臓発作



魅力が有る人はズルい。
大抵自分にそれが備わっていることを理解していて、それに惹かれる人も知っている。

身近に感じさせるのが上手で、それでいていつまでも引き留める。


他の人が褒められているとその人になりたいと思う、

馬鹿みたいに。



「気付いてるよ、何ずっとこっち見てんの?」
「ひっ!」

「何か用?」

「…な、何でもないっス!」
逃げようと足を力ませ一歩踏み出すそのとき、

ユニフォームの裾を掴まれた。

「逃げんのー椿ー?」

駄々をこねたような子供っぽい声、表情、

こういうのに弱いの、知ってるんだろうな。

「…」


やっぱり監督はズルい。
こうやって裾を掴んで離さないように自分も離してもらえない、

だからといってこの距離は縮まらない。


「何しに来たか当ててやろうか?」


ああ、赤くなってるよ、駄目だ、駄目だ駄目だ

心音が黙らない

「い、言わないで下さい!」
わけわかんない、泣きたい
揺れた声がやけにデカい。

「え?」
「…」
贔屓目に見て欲しいだなんて、


「は、放してください…」


報われたいと思う。
自分の中で特別すぎる存在なのだ。見ていて欲しい、近くに居てほしい、

本当に犬のようだ


「椿」
「…?!」

「顔、赤いぞ」

憎いくらいに笑って袖をぱっと放した。



多分監督はこの手が熱いことも知っている。
そして出来れば離さないで欲しかったことも知っているのだ。


悔しい位惹かれている自分の唇をきゅっと噛んだ。














にっしーよりいただきました
ほんとにこいつら結婚すればいいのにね!!
もきゅもきゅしやがってこのやろう・・・さっさとインアウトしろ<●><●>
椿くんの悲鳴って喘ぎ声みたいだと思う。まともな感想書けなくてごめんね相互ありがとおおお
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