(星カン・バカップル)
「ホシノー」
あなたは、僕が呼んだら必ず振り向いてくれる。
「どうした」
「ウン、アノネー」
振り向いてくれるだけでなく、そばに来てくれる。
ちょっと心配そうな顔で。
「ワタシノコトスキ?」
これから一生、僕はあなたのことが好きなんだと思う。
あなたの中に僕がいないことは寂しいし、僕の中にあなたがいないことも寂しいんだ。
バターみたいに、全部溶け合って、ひとつになれたらいいのに。
僕の拙い日本語じゃあ伝えきれない。
とてもじゃないけどね。
吸い取る勢いでぎゅうぎゅうくっつくと、いつも温かい手が頬をなぞる。
少し眉を潜めた目元が、流星みたいにぱちくりまばたきを繰り返した。
「ああ、好きだよ」
どうしてそんな苦しそうな顔をするの。
「ワタシノ方ガモットスキダヨー!」
「…こいつ」
「キャーッ」
くるんとあなたの中に包み込まれて、体温を共有したら、少しでも体は浮くのかな。
明日晴れたら子猫を拾って、あなたと名前を考えたい。