▼リアエル

リアエルとは国の神、最高権力者に付けられた符号。その者自身の名前ではない。
国は《神》を頂点に据えた、いわば天皇制。
しかし実際は置物状態。政治の殆どは神官と呼ばれる者達が行っている。

リアエルは現人神。先代が死ぬと次のリアエルが探され、有無を言わさず社へと連れられ半幽閉生活を送ることとなる。
リアエルの選考基準は、想者としての能力の高さ、見目の好さ。人心を捉え、神官の思う儘にするのが言ってみれば目標なので、人を引き付ける力は最重要事項。

社ではそれ以前の記憶を抹消され、神事に就かされる。
宮殿の中に清めの泉があり、週に一度、そこに浸かって《穢》を落とす。
が、実際は記憶を泉に溶かしている。
なのでリアエルは社での生活に必要な情報以外――外部の人間のこと、今日のご飯は美味しかった、小鳥が可愛かっただのは覚えていない。
ライエンの様に外部から新しく入った者はまずその違和感にあう。
しかし大抵は宮中で生活している内に忘れてしまう。これも神官の術のせい。

リアエルが行う神事に、占術がある。
しかし全てのリアエルが出来る訳では無いので、当然これも結局は神官の都合の良い様に操作されている。
たまに本当に出来る者が現れるが、その場合は都合の悪い結果のみ操作する。

2011/12/04 12:54 (0)

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