memo

 2015.11.11.Wed:20:14

「ひーろーおーみーくんっ!」
「つくしちゃんテンション高いね」
「ごめんなさい、はしゃいじゃって……」
「ポッキーの日だから?」
「やっぱり博臣くんには全部お見通しなのね」
「そんなに手にポッキー持ってたら、俺じゃなくてもわかると思うよ」
「バイト来る前にスーパーで買ってきたのよ」
「なんでまた」
「轟さんに“仲の良い友達はポッキーゲームするんだよ。佐藤くん誘ってみたらどう?”って言いながら渡す用に1つでしょ? 佐藤くんに“良かったら轟さんと一緒に食べて? ポッキーゲームしてもいいのよ?”って渡す用1つでしょ? こっちが高校生組に適当に差し入れ用。どれがいいかわからないから、一種類ずつ買ってきちゃった。どうせ店長も食べるだろうし……」
「高校生にはポッキーゲーム勧めないんだ?」
「だって高校生たちはまだそんな……恋愛に発展してないじゃない。来年には勧められると嬉しいんだけど……」
「ていうか、佐藤くんに怒られても知らないよ?」
「博臣くんと二人で考えましたって言うから、その時は道連れよ」
「えっ……」
「どうせ博臣くんも楽しむつもりでしょ? じゃあいいじゃない」
「まあそうだけどさ……」
「あと、これも」
「どれだけポッキー持ってきてるの。これは何用?」
「それは博臣くんとポッキーゲームする用」
「ん?」
「一応嘘とはいえ恋人なのだし、せっかくだから」
「ネタにしたいんだね」
「だって体験してみた方が、ちゃんと書けるかもしれないじゃない。博臣くんと付き合い始めたのも、それが目的よ?」
「そういえばそうだったね」
「フリそのものが楽しいのも事実だけど……」
「楽しんでもらえて何よりだよ」
「さ、ポッキーゲームしましょ」
「ここで? 見られたらどうするの?」
「今は休憩の人いなかったし、こっちには誰も来ないはずだから大丈夫よ」
「万が一来たらどうするのさ」
「見られたらそれはそれで面白そうじゃない? 見た人はどんな気持ちになるんでしょうね」
「確かに、それは面白そうだね」
「“ただのゲーム”って言い張れば、見つかっても大丈夫だろうし。ね? やってみましょ」
「つくしちゃんってば積極的だなぁ」
「博臣くんだってそうじゃない。楽しいことや面白いことには貪欲でいたいの」
「ほんと、つくづく俺たちはお似合いなのかもね」
「どうかしらね。ん」
「じゃあ早速、いただきます」
「へしああれ(召し上がれ)」
comment

- -
prev | next

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -