memo

 2015.11.11.Wed:20:11

「力! ポッキーの日だよ!」
「うん」
「ポッキーゲームしよ!」
「いや、しないけど」
「なんで!?」
「ここどこかわかってる?」
「教室だよ?」
「だよね? そんなところで和は何を言ってるの?」
「ポッキーゲームに誘ってる」
「恥じらいどこに落としてきたのさ……」
「持ってるけど今は休暇中だから!」
「随分長い休暇だな」
「えへへ〜。さて、力はどのポッキーが好き? 普通の、細いヤツ、苺、あとプリッツと定番揃えてみたけど」
「特にはないけど」
「じゃあ普通のにしよっか。細いのだと折れやすいし」
「え? ポッキーゲームしようとしてる?」
「もちろんだよ」
「ここどこかわかってる?」
「教室だよ? さっきも言ってたじゃん」
「……わかった上で言ってるんだ」
「恥じらいが休暇中だからね!」
「……今日の放課後やるから、今はやめない?」
「ほんとに?」
「うん、放課後家来ていいから」
「じゃあ力の家でする!」
「はい、じゃあそのポッキーは普通に食べるかしまうかして」
「はーい! 放課後楽しみ」

○○○

「おじゃましまーす」
「ごめん、散らかってるけど」
「そう? 力の部屋、いつも綺麗だと思うけどなぁ。お宝も出てこないし」
「和? 探したの?」
「あッ……! それよりさ!! 本題の!」
「ポッキーゲーム?」
「うんうん! 早くしよ?」
「ほんとにするの?」
「せっかくつきあったんだし、それっぽいことは一通りしてみたい」
「……」
「放課後するって約束したでしょ〜? お願いっ!」
「まあ……いいけど……」
「やった! 普通のでいい?」
「いいよ」
「んっ! ほーほ!」
「じゃあ、するよ?」
「ひひほ〜」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「…………ごめんっ無理!」
「……無理って。まあいいや、和の負けな」
「これ、思ったより顔近いね。そして力は案外耐えたね。半分いくまでに勝てるかと思ってた」
「俺のこと舐めすぎじゃない?」
「休暇中だった恥ずかしさが復帰しちゃったみたい」
「なんだそれ」
「でもだいたい感覚は掴めたから、もう一回やろ!」
「はあ?」
「負けっぱなし悔しいし、こういうのは力が“ごめん!”ってなるのがお決まりだもん! お約束が見れるまで私はやめないよ!」
「和……」
「お願い!」
「……あと一回だけな」
「やったぁ! 力ありがと。大好き!!」
「……はいはい」
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