memo

 2015.06.14.Sun:03:05

つきあってる。
多分本編の未来のお話。
R15です。

朝、目が覚めると隣にすやすやと眠る博臣くんの顔がみえた。目だけであたりを見回すと、そこは見慣れた私の寝室で。掛け布団を少しあげてみれば、一目で致した後だとわかった。

(そうか……。博臣くんとやってしまったのか……)

別に初めて恋人と……博臣くんと致したから、と言って照れるような質でもなければ、生まれて初めての行為に照れるような質でもない。まあ、こんなものなのか。とその程度のものである。
私はかなりあっさりしているんだなぁ、なんてわかりきった再確認をしつつ、体を起こそうとすると、ズキリと腰に痛みが走った。

「ッ!?」

まるで筋肉痛のようなつらさが腰から背中にかけて襲いかかり、なかなか体を起こしきれない。

(なんで!?)

私にしては珍しく焦るが、すぐに合点がいった。普段の運動不足のせいか……と。普段は使わないような筋肉を使ったのか、それとも単純に筋力が足りていないのか。
痛む腰を庇いながら、あたりに散乱していた衣服の中から自分のものをとり、身につける。
未だにすやすやと気持ちよさそうに眠る博臣くんに腹が立ち、私はリビングから新聞紙をとり丸め、思い切り彼の頭に振りおろした。
スパーンッと子気味いい音が響き、博臣くんは「いった!?」と慌てて飛び起きる。腰が悲鳴をあげていたが、そんなことお構いなしにもう一発。
またもスパーンッと子気味いい音が響きわたり、博臣くんの悲鳴も木霊した。

「いったい!! 何!? 何が起こったの!?」
「ちんこもげろ」
「つくしちゃん!? 急に何!?」
「だから、ちんこもげろって言ってんのよ」

わかり易くイラつきを表すために、丸めた新聞紙を手で弄びながら博臣くんを睨みつける。

「えっと……俺、何かした?」
「何かしたっていうか、ナニしたからよ」
「つくしちゃん、もう少し恥じらいもって……。女の子がちんこだのナニだの言わないでよ」
「そうね。二十歳の女性がこんなこと言うのは、良くないわね」
「そうだよ。何かよくわかんないけど、一回落ち着いて」

半分泣きながら言う博臣くんをみて、新聞紙が相当痛かったのだな、と思いつつ。しかし、私の腰痛は先ほどの新聞紙のせいで悪化していたこともあり、怒りは収まらない。

「ごめんなさい。言い換えるわね。陰部もげろ」

逆ギレであろうがなんであろうが関係ない。笑顔で言い放った私に、博臣くんはより一層、顔を青くした。
comment

- -
prev | next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -