memo

 2015.02.04.Wed:00:07

-仕事前-

「皆さん! 今日は節分ですよ!」
「ッ山田さん!? びっくりした……」
「あ、おはようございます! 都城さん」
「……おはよう。山田さんには悪いんだけど、休憩室には私しかいないわよ」
「なんと! 山田、うっかりミスでした!!」
「で、節分?」
「はい! 今日二月三日は節分らしくてですね、山田も豆投げたり、恵方巻き食べたりしたいなって」
「そうねー、いいんじゃないかしら?」
「ほんとですか!? やったー! でもですね、山田一人じゃ準備できなくて……。それで皆さんに手伝ってもらおうと……」
「 豆まきの準備ならまかせて。鬼と豆、ばっちり用意してみせるわ」
「誰に頼むんですか?」
「相馬くん」
「やってくれますかね?」
「大丈夫よー。恵方巻きは……休憩の時にでも一緒に見に行く? 好きなの選びたいでしょ?」
「はい! 山田も行きます! 都城さんありがとうございます!!」
「いえいえ、せっかくだしね。楽しくしたいもの」
「じゃあ山田、皆さんに報告してきます〜!」


-仕事中-

「都城さん、節分の準備役やるんだって?」
「早速嗅ぎつけて来たのね、相馬くん」
「嫌な言い方するなぁ……」
「でも、相馬くんに頼みたいことがあったから、来てくれて助かるわ」
「うわ……嫌な予感が」
「節分の鬼役、もちろん頼めるわよね?」
「やっぱり……まあいいよ、少しくらいならやるよ」
「珍しいな、相馬。もっとごねるかと思った」
「どう足掻いてもやらされそうだしね……」
「やらせるなんて、ひどいことするつもりはないわよー」
「あ、でも。鬼役引き受ける代わりに、都城さんにお願い一つ聞いて欲しいんだよね」
「「うわ」」
「二人揃ってその反応は何さ」
「どんなゲスいことお願いされるのかなって思って」
「右に同じく」
「俺のイメージひどくない? そんなひどいこと頼まないよ。ただ、節分の買い物代、俺ら三人で割り勘っていうだけ」
「は?」
「都城さん一人で払う気だったでしょ。同僚一人に負担させるのも……ね」
「差し入れみたいなモンじゃない。それに、佐藤くんの了解はとってないでしょ。却下よ」
「佐藤くん、元々出すつもりでしょ?」
「……まあな。そのお見通し感むかつく」
「まあ、そういう訳だからさ。俺らを立てると思って」
「……お金払って豆投げられたいって……ドM?」
「俺の気遣いなんだと思ってるの」

-買い物中-

「いっぱい種類ありますね〜!」
「そうねー、びっくりだわ」
「都城さん、納豆巻きですよ! 山田、これ食べたい!!」
「はいはい、じゃあそれもいれよっか。納豆巻きの他にも、もう少し色んな種類の探してね」
「はーい! ……そういえば、豆、本当にそれでいいんですか?」
「ええ、いいのよー。こんなのの方が色々楽だしね」
「へ〜! あっ! あとは、これとこれとこれがいいです!」
「ん、じゃあこんなもんにして、レジ行きましょ」

-仕事終わり-

「いよいよ! 節分ですよ!」
「とりあえず、これだけの恵方巻きと鬼の面、あと豆ね。佐藤くんと相馬くんにもお世話になってるから、お礼は忘れずに」
「はーい! ありがとうございます!」
「美味しそうですね〜!」
「メシ……」
「山田、先に豆まきしたいです!」
「豆を撒くなんて、もったいないことできるか!」
「あ、店長。そこに関しては大丈夫ですよー。ちゃんと小袋入りです」
「小分けパック? こんなのあるんですね」
「ちなみに、鬼役は相馬くんです。はい、お面」
「ねえ、都城さん。袋入りって本気……?」
「服着てるし、お面で防御してるからそんなに痛くないわよ。頑張って。こっちの方が、片付け楽だし店長も納得するから」
「……わかったよ……」
「さあ、では! 豆まき開始ですね!」
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