memo

 2014.10.31.Fri:23:11

「ハァーイ! ハロー!」
「急に英語でどないしたん、名前ちゃん」
「志摩くんやい、今日は何の日かわかる?」
「あ、ハロウィン?」
「そうでーす! てなわけでハッピーハロウィーン!!」
「さっきから、すごいカタカナ英語やね」
「うるさいなぁ……Trick or Treatこれで満足?」
「急に発音良すぎやろ!? さすが特進やな」
「まあね、特進あんまり関係ないけどね。で、何かくれないの?」
「は?」
「Trick or Treatって言ったじゃない」
「あ、あぁー……なんかあったかな……?」
「早く! 早く!」
「ごめん、なんもあらへんわ」
「なんと! ならばイタズラ決定ですな」
「え、待って。名前ちゃんのイタズラとか、シャレにならなそうやねんけど」
「だーいじょうぶ! 良識の範囲内にしとくから」
「ほんまに……?」
「疑いすぎー! はい、目をつむって!」
「…………もうええ?」
「まだ、あとちょっと!」
「…………………」
「はい、できたー! もういいよ」
「……感覚でわかってんけど、なんか描いたよな? 顔」
「気になるなら、鏡見てこれば?」
「えー……もう、嫌やわぁ」

数分後……授業開始。

「志摩くん、その顔は……」
「奥村先生、何も聞かないであげてください……。深い訳が……」
「名前ちゃんに油性で書かれたんです!」
「あ、言わないでよ! つまんないのー」
「こんな賑やかな顔にしといて、よく言うわ! 寮まで帰れへんやん!」
「お菓子持ってなかった志摩くんが悪いでーす!」
「……名字さんも志摩くんも、そろそろ静かにお願いしますね。では、授業を始めます」
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