イレギュラー | ナノ

 第十六話海軍本部へ

――海軍本部元帥執務室――

「近頃、急に勢力を伸ばし始めたグループがいる」
3人の大将たちを前に、センゴクは重々しく口を開いた。
「グループ? 海賊じゃないんですか〜?」
「“暁”という集まりじゃ。人数は今確認されているだけで11人」
不思議がるボルサリーノに、サカズキが答えた。
その言葉にセンゴクが頷く。
「しかも、11人全員が、懸賞金をかければ億を超えるだろう」
「全員が億ごえ〜!? 無茶苦茶じゃないですか!!」
クザンが驚愕のあまり、大声を上げた。
無理もない。偉大な航路でも全員が賞金首、それも億超なんて海賊団はほとんどいない。
「それだけではない、四項の白ヒゲ。
七武海のミホーク、モリア、クロコダイル、ドフラミンゴ。
億超ルーキーの麦わらの一味との交流、さらには冥王レイリーとの接触も確認されている」
「なっ!?」
「よっぽどの来歴の持ち主なんでしょうね〜」
ボルサリーノがしみじみといった。
どこかのんびりとした感じが抜けないのは、あまりにメンバーが凄すぎるせいだろう。
「それが、ないんじゃ」
「ん〜?」
サカズキは未だに信じられないといったふうに言った。
「ここの経歴はおろか、名前以外何もわかっとらん」
「おお〜。それはおっかしいね〜」
「おかしいなんてもんじゃないでしょ……。
で、センゴクさん。そいつらどうするんですか?」
3人の視線が一気にセンゴクに集まる。
「ひとまず、七武海の連中から話を聞き、政府に対する危険度を「た、大変です!!」どうした」
対策を口にしようとした時、大声を上げて、一人の海兵が転がるように執務室に入ってきた。
「懸賞金、1億200万ベリーの“風見鶏のケイ”
2億5600万ベリーの“嘆きのクライ”
3億4200万ベリーの“夢狩のララバイ” が捕まりました!!」
「? いいことではないか」
「それが、新顔の賞金稼ぎが三人とも生け捕りにしたんです!!」
「賞金稼ぎが〜?」
通常、賞金稼ぎは一人、多くても5人前後で行動し、連れてくる首も大抵一度に1つ。
複数持ってくる場合は億未満のもので、何よりほとんど死体だ。
生け捕りになどまずしない。
「人数は4人。
皆同じデザインの黒のマントをはおり、“暁”と名乗っています!!」
「暁〜!?」
先ほど話題に上がっていた名前に、クザンは思わず叫んだ。
「どうされますか!?」
「……ここに通してくれ。
私が直に会う」
「分かりました!!」
海兵は敬礼をすると、入ってきたとき同様、慌ただしく退出していった。

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