ぱちゃぱちゃ
私は、温かくなったタオルを冷たい水につけて余分な水を絞りデザーム様の額に戻す
『宇宙人だって風邪を引く』
「デザーム様でも風邪をひくのね」
すー…と静かに寝息が響く
「あなたはイプシロンのエースなのよ」
つい寂しくなり1人ぼやいた
「チームには必要不可欠なんだから」
いつもの白い顔には、少し赤みがあり熱があるのが見て取れた
「チームだけじゃない…私にだって…」
「…必要か?」
「!?」
つい寝ているものだと思っていたが、いつのまにかデザーム様の目は、ぼんやりと開かれていた
「なッ!起きてたの!?」
「あれだけ1人で話していたら嫌でも起きる」
うぅ。と顔を赤くして言葉を濁していると
「今の言葉は本当か?」
いつものような刺すような瞳でわなく、少し熱で潤んだ瞳を向けられた
「…私は嘘が嫌いなの」
……………
(そうか…)
(そうかって、返事は?)
(そうだな今、私の胸の中が妙に温かい)
(!)
(この気持ちに嘘はない。レベッカ…私もお前が好きだ)
そう言って、腕を伸ばし私の頬を撫でた
今。私の顔が熱いのは風邪がうつったの?それとも…
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