ネオジャパンのメンバーは瞳子監督の思いつきで、日本らしく願い事を書いて笹に飾ることになった
一枚の紙に全てを込める人もいれば、沢山紙を用意して思いつく限りの願い事を書く人もいる。
『七夕』
私が願い事を何にするかで悩みに悩んでいると、横でもうとっくに願い事を笹につったので飾りを作り始めた治がいた
「ねぇ。治は願い事何にした?」
少し参考程度に効いてみると
「日本代表になり世界大会優勝」
…うん、なんとも治らしい
もちろん私もその願い事は、とっくに書いた
しかし私はもう一枚。チームの願いとは別に自分の願い事も書こうと思っていたのだ
しかし願い事が一つに絞れないという非常事態が起きてしまったのです
「ありがとう、全く参考にならなかったよ」
「?…ああ、でも私はもう一つ書いたぞ」
「えっ!?何ナニ?何て書いたの?」
そう聞くと
「家内安全」
……中学生が書く願い事として、それはどうなのかね
「治はお日さま園のみんなが好きだもんねー」
「お日さま園だけじゃない、このチームも含めて…花子も含めてだ」
「……ぶふぅッ」
「なッ!何が可笑しい!」
「だっ…だって…そんな真っ赤な顔して…あははは!」
「…言うんじゃなかった」
フイッと顔を赤くして向こうをむいてしまった
少しからかい過ぎたか?しかしあの治からそんな言葉が出てくるとは…
ふふっとまだ笑いがこみ上げてくる私を恨めしそうに見てくる治がいるが。おかげで願い事が決まった
「私も『家内安全』っと、もちろん治も家内に入ってるんだからね!」
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