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窓の外を見れば、眩しいくらいに空は青く晴れ渡っている。
せっかくの休日なのだし、本当はどこかに出掛けたかったけど、彼が渋るものだから仕方なく家の中で過ごしていた。
「重いよ、雅治。……どうしたの?」
雅治の部屋にあった雑誌をパラパラ捲っていると、不意に背中から圧しかかってきた重み。
「別に、…何でもなか。」
言葉とは裏腹に、雅治は私を抱き締める腕の力を強める。
「邪魔だから離れて?」
肩に回っている雅治の腕を軽く叩く。
「冷たいのぅ。」
後ろから伸びてきた手は私から雑誌を取り上げると、それを乱暴に放り投げた。
「雅治?」
「お前さんが足りん。」
そう言って床に座り直した雅治は私を自分の足の間に座らせ、私のおなかの前で手を組んだ。
「ゆっくりできる時間、なかったもんね。」
片手を伸ばし、私の肩に額をくっつけている雅治の少し痛んだ銀髪を撫でる。
「誰かさんは少しでも人がいると触らせてくれんし。」
恨みがましく言われ、少し困ってしまう。
「それは……、仕方ないじゃない。」
「……………」
「……機嫌直してよ、雅治。」
怒ったフリなのだと分かっていたけれど、私は振り向いて雅治に口付けた。
髪に雅治の手が差し込まれ、すぐに離れることは許されなかった。


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