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放課後の生徒会室には、俺と彼女しかいない。
ソファーに座っている俺は、腕の中の存在をもっと感じたくて、膝の上の彼女を戒める力を少し強めた。
「っ……、どうか、したんですか?」
振り返らずに聞いてくる彼女の体温が少し上がったのを感じ、俺は喉の奥で笑った。
「別に、何もねぇよ。」
「…そうですか。……あの、景吾先輩…そろそろ、仕事に戻ったほうが…」
「アーン? お前が相手しろって言ったんじゃねぇか。」
「それは……そう、ですけど…」
口篭る彼女から机上に視線を移せば、まだ半分は書類が残っている。
「分かった。…じゃあ、こっち向けよ。」
「え…?」
「いいから早くしろ。」
「は、はい…」
おずおずと振り返った彼女の唇に軽く口付ければ、一気に顔が紅くなった。
固まっている彼女を膝から降ろし、ソファーに座らせてやる。
「後でもっと構ってやるから良い子にしてな。」
彼女の耳元にそう吹き込み、熱を持った頬を撫でた。


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