捧げ物 | ナノ


▼ 04

「ぐすっ…。もう皆して酷いよ…」
「だって少佐面白いですもん」
「………」
「間違えました。少佐をいじるのが楽しいんですもん」
「……………………」
「そんな落ち込まないでー。嬉しいだけですよ?私が」

「嫌がれば?」
「嬉しいです」
「落ち込むと?」
「嬉しいです」
「怒ったら?」
「なお嬉しいです」
「喜んだら??」
「ドン引きです」

「まぁ、だよね」
「それもヒュウガ少佐ですから仕方ないです」
「いや、俺は喜ばないけど」

「喜んだら喜んだで、別に少佐が嫌がる事探します」
「ほんと最低」
「あざっす」
「誉めてない」
「誉め言葉ですよー」
「やっぱり…」

「ていうか頭おかしいですよね」
「何で急に!??」
「いや…急にというか、なんというか」
「急にだよ。何で今の話の流れでそこ行くの?」

「話の流れとか関係ないかな、と」
「自由すぎ!!少しは考えて!!!!」
「えー…」
「えーじゃないって!!子供じゃないんだからさ!」

「一番お子様な人に言われたくないです」
「いやいやいや!!ななしも俺より充分子供だと思うよ!??」

「失礼な。年齢の話をしてるんじゃないですよ?」
「分かってるよ!?」

「三十路男のくせに、恥ずかしくないんですか」
「そ、それは言っちゃ駄目だって!!」
「はぁ…」
「聞かれなければバレないんだからわざわざ言わないで!!」

「三十路」
「きーきーたーくーなーいーっ!!!!」
「みーそーじー!!もうちょっとでアラフォー」
「それは違うっ!!アラフォーまではまだ先があるから!!」
「いやいや。もうすぐですって」

「やめてーっ!!絶対違うまだ大丈夫だから!!ていうかアヤたんだって同期なんだけど!??」
「アヤナミ様は美形なので大丈夫です」
「何その差!!ずるいよ!!」
「生まれ持った素質の違いですね。ドンマイです」

「わ゙ーっ!!!!」
「さっ、執務室戻りますよー」
「え!?この流れでアヤたんとこ帰る!?普通!!」

「少佐と話してたらアヤナミ様が恋しくなって来ました。アヤナミ様の声が聞きたいなー♪」
「どうせ魂半分アヤたんとこにあるんだからいつでも声聞けるじゃん!!なんなら今からでも聞けるじゃんっ」

「美形なアヤナミ様を拝みに行きましょう?しょーうさっVv」
「お、俺だって悪くはないと思ってる!!」
「悪くはないですよ?"悪くは"ね?」
「どうせアヤたんほどの美人さんじゃありませんよーっ!!!!」

「さぁさっ♪行きましょう!!」
「ほんっと鬼畜ドS鬼悪魔!!もうアヤたん以上の!!」
「そんな誉めないで下さいよー///」

「本気で照れてるよ!!もう末期だよこの子!!」
「えへへ///少佐に誉められてしまったぜvv」
「もう嫌ぁー!!俺ブラックホーク抜ける!!」
「前線に立ってないと死んじゃう特異体質の人がブラックホーク抜けたら待ってるのは三途ですよ?やめて下さいよ。少佐が死ぬのは嫌です」

「ななし…。何だかんだ言ってやっぱり…!!」
「だって、少佐が死んじゃったらつまんないです。もう生きてけない」
「そ、そんなにも俺を…!!」
「こんなに楽しいおもちゃ、他にありませんよ…!!!!」

「薄々感づいてはいたけどね!?どうせそういうパターンだろうとは思ったけどでもそれでも期待はするんだよ!!」
「執務室に到着。アヤナミ様ただいま帰りましたー。聞いて下さい少佐にいじめられましたぁ…(泣き真似)」

「どの口がそれを言うの!??」
「ひっく…ふぇ……」
「え、マジ泣き??」

「私、謝ってるのに、少佐がぁっ…!!」
「謝られた事なんて一回もないよ!??」
「一回はありますよ。失礼な」

「嘘だ!!」
「じゃあ謝りますよ。謝ればいいんでしょ」
「何俺が我儘言った感じの!!」

「さーせんwww」

「絶対謝ってない!!それは謝ったにカウントしない!!」
「えー、けちぃ」
「かわいく言っても無駄だから!!」
「少佐は女の子ならいいのかと…」
「俺にも好みはあるから!!ってこのやり取りさっきもしたから!!」

「気付かれたか…。同じ内容を同じ台詞でいじられる間抜け三十路ってのも面白そうだったのに」
「ほんっとかわいくないよね!!ななしそんなんじゃいつまでたっても彼氏出来ないよ!??」

「三十路にもなるのに彼女がいない少佐のように??」
「ぅっ…お、俺にはほら、コナツがいるし」

「やめて下さい気持ち悪いです」
「嫌がってますが。ていうかコナツさんの嫌がり方ハンパないんですけど。いじるとか通り越してガチで嫌がってますよ」

「それはそれでショックかも…。じゃあ、アヤたんとか」

ビシィッ

「鞭の音って、爽やかですよね」
「ななし、お前は分かるのか」
「はい!!」
「…私はいい部下を持ったな」

「音だけだからね!??受ける方はちっとも爽やかじゃないからね!?」










.

prev / next

[ bunki ]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -