捧げ物 | ナノ


▼ 04

一度だけ振り返ると、嬉しそうに微笑むななしがいた。
毒蝶なんて知識、持っていても何の意味もないと思っていたが…。
ななしが喜ぶのなら、そんなくだらない知識を持っているのも悪くはないな、と。
もう少し勉強するか、なんて。

「ななしの為ではない?そんなはずないだろう…」

ななしの為に決まっている。
あの喜ぶ顔が見れるのなら、なんでもしよう。

血に濡れるのだって厭わない。
お前の為ならば。
私は全てを殺す毒蝶にでもなってやる。










毒蝶
(素直じゃないんだから)
(素直になんてなれる訳ない)









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