捧げ物 | ナノ


▼ 04

つぎのひも、ななしは『ぶらっくほーく』につれてきてもらった。
カツラギはいいひとだもん。

「ななしが楽しそうでよかった」
「『しつむしつ』にはいろんなのがあるから、たのしいよ!まどからみたきとか、ぜんぶアヤのおへやのとちがうの!!」
「そうか」
「にゃん!!」

いまは、『さんぼおしつ』ってゆうアヤのおしごとするおへやにいる。
アヤはおしごとしながらななしとしゃべってくれた。
たのしいの。
ななしは、おしごとでアヤがいないあいださみしかったから。

「アヤ。ななし、なんでもおてつだいするよ!アヤのやくにたつの!!」
「ななし…」
「だから、なんでもゆってね!!」
「…ああ」

なでなでしてくれて、きもちかった。

「アヤナミ様。会議がそろそろ始まります」
「む…。もうそんな時間か。すまないななし。私はすこし行ってくる」
「にゃう…。カツラギは?」
「すみません。私もアヤナミ様に付き添って行かなくてはいけないんですよ。………………すごくここに残ってななしちゃんと喋っていたいのですが」

アヤもカツラギもいないの…?
ななしどおしよう…。

「大丈夫だ。…コナツに相手をしてもらえ」
「コナツ?」
「そうですね。コナツ君はいい人ですよ。すぐ仲良くなれるはずです」

アヤもカツラギも、コナツってひとをいいひとっていってる。
いいひとかな…?
アヤが『しつむしつ』にいってコナツをよんでた。

「お呼びでしょうか」
「私達が会議に行っている間、ななしの相手をしてやってくれんか?」
「ぼ、僕がですか!??」
「コナツ君なら出来ると思ったんですよ」
「は…はっ!!分かりました!!」
「何かしたいと言っていたから、なんなら資料の整理でも手伝ってもらえ。飲み込みはいい方だから仕事もすぐ覚えるだろう」
「分かりました」

コナツは、かみのけがきんでキラキラしてるひと。
さわりたいなぁ…。
ななし、キラキラしてるのすき。
アヤのかみのけもキラキラしててすき。

「ななし、あまりコナツを困らせるなよ?」
「にゃん」

アヤとカツラギはななしのあたまをなでなでして『かいぎ』にいった。

「ななしちゃん?」
「にゃう?」
「………とりあえず、頭撫ででもいいですか?」
「にゃんっ」

コナツがななしのあたまなでなでしてくれた。
アヤとカツラギみたいにおっきいてじゃないけど、きもちい。

「あのね、ななしもコナツのかみのけすきなの…!//」
「僕の?」
「にゃん。キラキラしてるの、コナツのかみのけ…///」

ゆかにすわってるコナツのおひざにのって、かみのけをさわる。
さらさらしてて、キラキラしてて、すき。

「…どう?」
「きもちい!」

それから、コナツのおひざのうえでいっぱいおしゃべりした。
ななしのはなしとか、コナツのはなしとか、たくさんした。

「そうだ。昨日こんなものを見つけたんだ」
「にゃう?」
「ほら」

コナツがななしのおかおのまえにだしたのは、すごいふわふわしてるの。

「にゃっ」

さわろうとてをだしたけど、やわらかくてふにゃってぬけちゃった。

「にゃーっ……」

つぎはりょうてをつかったけど、コナツがいじわるしてうえにやった。

「うー……」
「人工猫じゃらしだけど…やっぱり好きなんだ?」
「にゃうっ!!」

コナツはいじわるしてちっともさわらせてくれない。
にゃーっ!!
『さんぼおしつ』で、おっかけっこになった。
コナツが『ねこじゃらし』もってにげるから、ななしがおいかけるの。
コナツいじわるでさわらせてくれない。
でも、たのしい。

「にゃっ!!」
「わっ」
「にゃにゃう!!」
「残念でした」
「にゃーっ!!!!」





「アヤナミ様、どうされました?」
「いや…。急ぎで会議を終わらせたのはいいのだが…。ななしが楽しそうだから、私はここで仕事をしようか、と」
「ああ…。コナツ君も楽しそうですね」
「たまには仕事やあの馬鹿の事も忘れて遊ぶのもいいだろう」
「……ヒュウガ君は相変わらずみたいですが」
「放っておけ」





「にゃいっ!!」
「わっ!!あははっ、負けた…!!」

やっとつかまえた。
『ねこじゃらし』をコナツからもらって、さわる。
やわらかくてふわふわしてて、ふしぎ。

「いや、なんかこんなに楽しく遊んだのって初めてかもしれない…ははっ」
「ななしもたのしかった!!コナツもすき!!」
「ありがとう。僕もななし好きだよ」

ぺたってすわるコナツのおひざにまたのって、ほっぺたをなめた。

「ななし、くすぐったいよ…!」
「にゃいっ」
「あははっ!!」










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