銀短編 | ナノ


▼ 01

「だからァ、今日は何の日でしょう??」

真選組女中、ななしは俺を見上げながらそんな事を言った。
今日…だろ。
5月5日。
流石に分かる。

自分の誕生日くらい忘れない。

ただ…。
ここで、自分の誕生日だと言うのは祝って欲しいと思っているみたいで、女々しい。

「知らねェ」
「そんなぁっ!!大事な日なのに!?」

大事…。
こ、こいつ、そんな事思っててくれたのか……。



「せっかくのこどもの日を忘れるなんて、土方さんおかしいですっ!」



そっちかよ。
確かに今日はこどもの日だが…。
え、俺の誕生日忘れられてる??

「今日は皆で宴会ですよっ!!ほら、土方さんも早くっ」

…こどもの日に宴会?
も、もしかしてアレか。
こどもの日って事にして、実は…か?

「ほらっ、皆待ってますよっ」

ななしに手を引かれて、俺達は広間へ走った。









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