<六年生vs初代組>※IF、年齢操作なし

・実習で失敗し、友人たちとの溝を明確に自覚してしまう文次郎。
 他の六年生とは険悪な雰囲気のまま、彼は学園に持ちかけられた某城の忍者隊のインターンシップ(定員1名)に参加する事に。妙に実戦的な内容に苦戦しつつも、文次郎はやり遂げて戻って来る。
・数日後。某城の忍者隊から使者が文次郎をスカウトしたいと言って来る。それが嘗ての先輩、小田 徳ヱ門だったもので文次郎は驚く。先に行われたインターンシップは、同じ忍者隊に所属する浜 仁ノ助が急募のフリー忍者に頼んだものだったのだが、厳しすぎた為に全員が辞めてしまったらしい。結果的にフリー忍者と変わらない働きをしてくれた文次郎を引き抜きたいと告げる徳ヱ門。


 潮江文次郎が学園長の庵に到着すると、そこには意外な人物が来客用の座布団に座っていた。それは紛れもなく、嘗ての己の先輩。小田徳ヱ門だった。

「久し振りですね、文次郎。記憶にあるものよりも、随分と大きくなりました。」
「・・・徳、先輩・・・?」
「さて、小田徳ヱ門。潮江文次郎を呼び出して、何を告げるつもりじゃ。」

 学園長が問いかけると、徳ヱ門は改まった表情になる。

「――学園長。これは、文次郎にも聞いて欲しかったのです。我がツチノコ城忍者隊・鯨は潮江文次郎を正式な忍者として迎え入れたく存じます。」
「え・・・?」
「ま、早い話がスカウトですね♪」

 そうして、徳ヱ門は話し出す。
 この前、文次郎が参加したインターンシップ。徳ヱ門が所属する忍者隊の実質任務だったのだが、余りのスパルタに募集でやって来た忍者がほぼ自分から辞職。ダメ元で学園に話を持ちかけたのが切欠なのだという。
 それをやり遂げた文次郎を、徳ヱ門の上司がいたく気に入り、スカウトしたいという申し出だったのだ。

「学園の都合、文次郎の都合もあるでしょう。けれど、それでも忍者隊に入れたいとの事でした。」
「ふむ・・・。」
「無理は承知の上ですので、こちはせめてものお言葉という事で。」

 徳ヱ門が差し出すのは、某高級茶菓店の高級菓子詰め合わせだった。それによって二つ返事にOKしてしまう学園長。文次郎は、何だか菓子と交換されたようで納得できてない。

「文次郎。貴方の実力は報告で知っています。貴方は実力で選ばれたという事を覚えていて下さいね。」
「・・・はい。」
「一週間、麓の町で待ちましょう。「応」でも「否」でも、一週間後には答えをお願いしますね。」
「・・・・・・――。」


・即戦力として自分を求められている事を喜びつつ、文次郎は様々な葛藤から思い悩む。徳ヱ門は悩む時間こそ与えるが、決断したら明日にでも学園から連れて行くと言い張っている。
・その一方で、益々ズレ込んでいく六年生たち。咄嗟に留三郎が「お前なんかいなけりゃ良かった!」的な事を言ってしまった事から、いよいよ文次郎の決心は固まり・・・。


「お前なんか、学園にいなけりゃ良かったんだ!!」
「――・・・あぁ、そうかよ。」
「し、潮江先輩・・・?」

 雰囲気が変わった。咄嗟にそう感じた加藤団蔵は、恐る恐る文次郎に話しかける。が、文次郎は気にも止めていない(というか聞こえていない)ように、目前の食満留三郎を睨みつけている。

「分かった。金輪際、俺はお前らの前には現れねぇ。」
「おう、出て来るんじゃねぇぞ!お前の顔なんかもう見たくねぇ!」


「・・・徳先輩。決めました。」
「おや、早かったですね。それで、結論は?」
「俺、行きます。」


・委員会の引き継ぎも強引に済ませ、自分たちには何も言わずに学園を去ったという文次郎に憤慨する六年生。彼を止めるべく動き出すが、そこには当然のように初代組が立ちはだかり・・・!

・考え得るルートとしては、以下の通り。
@初代組を追い詰める六年生だったが、最終的には浜にボロ負けして文次郎にも会えないバッドエンド。
A↑からの派生。文次郎と話はできるが、結局仲直りは出来ずに行ってしまう。
B話合い後の和解。但し、自らの足で学園を去ったと言って文次郎は学園には戻らない。

C文次郎からの謝罪で仲直り、学園に戻るルート。浜が文次郎に「己のようにはなるな」と言って、文次郎を送り出す。というか、連れて来たのも実は小田の独断だったというオチ。学園側もそれを見抜いていて、あっさり文次郎を迎え入れる。(実は浜が不治の病にかかって先が長くない、とかだったけど、文次郎には伝えられず)

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