<小田と御園>※年齢操作(六年→一年) 潮江文次郎が二年生相手に苛められた。言ってしまえば、これは日常のようなものだ。 委員会の時間が迫っている為、対した治療もせずに会計室にやって来た彼を、テキパキと治療する蓬川兄弟を眺めながら(普段からテキパキしてろ、とは御園林蔵の談である)、不意に五年生の小田徳ヱ門が呟いた。 「・・・文次郎は良い子ですねぇ。」 「どしたんすか、急に。」 「いつも二年生や一年生に苛められてるというのに、健気に己を鍛える事しか考えてないんですから。」 「(そーいや、この人苛められっ子だったな。)・・・先輩はどうしてたんですか?」 「私は月並みに一方的に苛められてましたんで、普通に相手を恨んで、自然と闇討ちしてましたね。」 「・・・。」 やっぱり、この人おっかねぇ。 決して口には出せないが、林蔵は改めて徳ヱ門への恐怖を自覚した。 prev next 戻 gift main mix sub CP TOP |