<潮江が浜と会っていなかったら Rエピローグ>※名前変換主人公(名前固定)が登場。彼方側の話。

「・・・文ちゃん、変わったね。」
「そうか?」
「うん、変わった。髪を切ったとか、そういう事じゃなくて・・・」
「ははっ、何だそれ。曖昧だな。」

 同じ委員会の後輩、八左ヱ門でも知らない事がある。文次郎は普段、六年い組の長屋にはいない。が、幼馴染のいる六年は組の長屋にはちょくちょく出入りしていたりするのだ。
 い組とは組は仲が悪い、という学園の方程式は、この二人には当て嵌らないらしい。

「・・・でも、変わったって言うんなら・・・そうかもな。逃げるの、止めたし。」
「止めたって、それじゃあ・・・文ちゃん。」
「そんな情けない顔するなって。未だにアイツ等は怖いんだからさ・・・。これが三年生とかだったら、まだ頑張ろうって気にもなれたんだろうけど・・・。もう六年生だからな・・・。並べるようになるのは、無理があるだろう。」

『隣にいて欲しい』
 只、そう言ってくれた事がとても嬉しかったというだけの事で。

 程なくして、仙蔵達は“戻った”。それを理解している生徒は自分くらいのものだろうけど、今となっては問い質す事も出来やしない。
 言ってくれた。それだけで充分だった。

「それに、俺達は双忍になるんだろう?伸一郎?」
「っ、おう!今更、変更なんてしてやらないからな!」

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