<潮江が浜と会っていなかったらK>※IF、年齢操作なし、潮江の性格変更有り

「いい加減にしろ、お前!」
「!?」
「ビクビクと怯えて逃げ回りやがって!言いたい事があるなら、はっきり言いやがれ!」

 食満留三郎は我慢がならなかった。
 コレが潮江文次郎とは、その姿を目の当たりにしたとしても納得がいかない。

「そ、そんなの・・・」
「ないなら、もっと堂々としてろよ!何でそうまでして卑屈になってんだ!」

 記憶にある潮江文次郎とは、隈があって目つきが悪くて厳つくて、事ある毎に留三郎の事を「ヘタレ」と称す無神経野郎。――だというのに、目の前の文次郎は何処かビクビクと怯えて人の顔色を伺って・・・。近付く事もなければ、此方が歩み寄る事すら許さない。そんな半端者だった。

「・・・お、俺・・・食満たちとは違うから・・・」
「は・・・?」
「何にも出来ないから・・・俺、・・・一緒にいちゃいけなくて・・・」

 ボロボロと大粒の涙が溢れる。まるで自分が苛めているようではないか。
 ・・・誰なのだ。この男は。

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テーマ「人外ファンタジー」
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