<潮江と天女と初代組>※IF、潮江天女補正有り

 天女補正にかかってしまう文次郎。“補正がかかる前の文次郎”を様子を知っている六年生たちは、養生を理由に彼を天女から引き剥がす事にする。最初は杭瀬村だったが、天女が見舞いに行こうとして気が気ではないので、偶然に出くわした林蔵を通して初代組が預かる方向に。文次郎も相手が相手なので大人しくなる。
 その間に天女の秘密を探ろうとする六年生。ところが、文次郎に会えない日が続いた事で天女の力が暴走。一ヶ月程度で仙蔵たちも天女補正にかかってしまう。託したのは自分たちなのに、いつの間にか文次郎を返せ言って来る様子に、事態の重みを感じる初代組。

 養生して戻りかけていた文次郎にその事が伝わってしまった事で、戻ろうとする彼を初代組は引き止める。

「天女は毒を持った赤子だ。手放す事も遠ざける事も出来ず、近付けば狂う。林蔵の報告によれば、今の天女は誰彼構わずに毒を振り撒いている。懇意にされていたからといって、お前が正気のままでいられると思うのか。」
「それは・・・・・・。」

「前にお前は言ったな。天女の本心が分からないと。毒の力に抵抗したからこそ、お前を狙っていたのか。それとも、本当に懇意にしていたのか。」
「はい・・・。」
「確かめる方法はある。――俺が天女と会えばいい。」
「!?」

 驚くと同時に納得する一同。文次郎と仁ノ助は雰囲気が似ているので、天女が真実・文次郎に懸想しているかどうかを判別する事が出来るかもしれない。だが、それは同時に高いリスクが付き纏う。

「でも、それだと先輩がっ」
「操られたと判断した場合は、私が天女を殺します。」

 そう告げるのは徳ヱ門。彼は仁ノ助の狂信者であり、仁ノ助を歪めたとなれば天女を許しておけない。穏やかな性格のように見えて、初代組の中では最も血の気が荒い。――天女を殺す事で、天女を擁護している学園と袂を分かつ事になろうとも。
 己の行動が、学園と初代組を対立させてしまうかもしれないという可能性に戦慄する文次郎。

 迷う文次郎だが、結局この作戦は決行される。ここでEND3パターン分岐。

※BAD ENDのバヤイ。
「・・・俺が、彼女を止められなかったから・・・。彼女の言葉を受け入れられなかったから、こんな事に・・・・・・。」
 天女が悪女のような性格。補正の力で文次郎をモノにしようとして、補正のかからない仁ノ助に殺される(仁ノ助は原作にもアニメにもいないキャラで補正の対象外)。所謂「天女排除」。文次郎と学園の天女補正が消えても、天女を見殺しにしてしまった文次郎の心には痼が残る。

※TRUE ENDのバヤイ。
「俺を想ってくれるお前の事は本当に嬉しい。・・・俺は、想われる事に慣れていないから戸惑ってしまったが・・・・・・。そんな俺を振り向かせる為に、アイツ等をおかしくさせるのは止めてくれ。」
 天女の純粋に文次郎を好いていると判断された場合は、仁ノ助に念を押された上での文次郎との対談。文次郎の言葉に心打たれて天女は己の世界に帰ると告げて姿を消す。所謂「和解END」で補正も自然と消える。日常に戻るEND。

※HAPPY ENDのバヤイ。
「俺はお前が思うような人間ではないかもしれないし、この世界はお前にとって冷たいままかもしれない。生活でも不自由を強いられるだろう。だが、それでも俺はお前と一緒に有りたい。頷けなければ、断ってくれ。お前には、それだけの覚悟がいる。」
 文次郎が補正に関係なく天女に惚れていたとなれば、この言葉に天女が頷いてそのまま学園には戻らない(天女にとっては)HAPPY END。但し、問題は山積み。初代組は文次郎が説得したとしても、補正の解けた学園側が容認しない可能性。

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