<七松と小田>※年齢操作(六年→一年)

 一年ろ組の七松 小平太は、事ある毎に小田 徳ヱ門に声をかける。とある一件で“お手玉”にされて以来、感激した小平太は徳ヱ門を体育委員会に引き入れようと躍起になっているのだ。尤も、徳ヱ門はその言葉に決まって「否」と即答するのだが。

「小田 徳ヱ門!体育委員会に入れ!」
「嫌です。私は会計委員なので。」
「それじゃあ、私が会計委員会に入るから小田は体育委員会に入れ!」

 それでは本末転倒ではないのか、とも思う徳ヱ門だったが。ここで求めるべ答えはツッコミではなく、彼を諦めさせる言葉なのだ。

「・・・そうですねぇ。じゃあ、君が会計委員にふさわしいかどうかテストしましょうか。簡単なクイズみたいなものですから。」
「おぉ!受けて立つぞ!」
「じゃ、暗算で一九四〇足す四九二〇足す三九〇二引く一四五八足す九八六四に、一二四掛ける三〇を足して、更に・・・」以下延々と続く。
「え、ええっと・・・。」

 数分後。未だに終わらない暗算の羅列に小平太は卒倒した。

「小平太ー!しっかりしろ!」
「熱が引かない!どうしちゃったの?!」
「あの体力馬鹿の小平太をいとも容易く卒倒させるとは・・・!」

「ただの知恵熱だと思いますけどねぇ・・・。」

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