文次郎
「第二位は30票獲得した」

仙蔵
「落乱・忍たま界でも人気な学年」

仙蔵・文次郎
「久々知兵助、尾浜勘右衛門、不破雷蔵、鉢屋三郎、竹谷八左ヱ門ら五年生です」

鉢屋
「やっと出番ですかー、もう待ちくたびれましたよ先輩方」

尾浜
「あっ、この団子美味しいや。潮江先輩も如何です?」

雷蔵
「ここは潮江先輩方に挨拶する方が先か、それともお礼をいう方が先か……」

久々知
「先輩、賞品は豆腐ですか?」

竹谷
「出来れば予算を上げてほしいです。それか立花先輩、生物委員長を兼任していただけませんか?」

仙蔵
「……取り敢えず竹谷、その話は前断っただろう。私に生物委員長は務まらないと」

文次郎
「あのな、これは単なるアンケートであり、賞品もなければ予算も上げる訳ないだろうが。……勘右衛門、後でこの団子を買った店を教えてくれ」

鉢屋
「あっ、それなら私が案内しましょう! 一緒に甘味巡りなど如何です?」

文次郎
「それは断る」

鉢屋・尾浜
「えー!?」

文次郎
「どうせお前ら、俺に払わせるつもりで誘ってんだろ」

鉢屋
「どうする勘ちゃん、潮江先輩にバレてるぜ」

尾浜
「流石潮江先輩だ。作戦組み立て直さないと」

文次郎
「……お前らな……」

雷蔵
「あー! 僕は一体どうしたらいいんだろう!」

文次郎
「……雷蔵、お前まだ悩んでいたのか」

仙蔵
「不破、先に礼を言ったらみたらどうだろうか」

雷蔵
「……はっ、そうですね分かりました! 皆さん、僕達五年生に投票してくださり有り難うございました!」

竹谷
「あっ、そうだった。えーっと、俺達そんなに出てないのに票入れてくださって有り難うございました、嬉しいです」

久々知
「……あっ、先輩、俺達幼馴染み主さんが誰なのか知らな……んぐっ!」

鉢屋
「おーっと兵助、それ以上は言ったら駄目だ。立花先輩、進行お願いします」

仙蔵
「よくやった鉢屋。ではコメント紹介に移ろう」

文次郎
「……?」



竹谷
「……鉢屋に立花先輩、あんなに慌ててどうしたんだろうな」

尾浜
「さあ? 俺も知らないな」

雷蔵
「……そっか、八左ヱ門と勘右衛門と兵助はさっきの潮江先輩見てないんだね」

竹谷
「ああ。ジュンコが逃げ出して、こいつらにも捕まえるのを手伝ってもらってたからな」

久々知
「……そういえば、保健委員がやけに慌てていた気が……」

尾浜
「言われてみれば……」

竹谷
「……何か、あったのか?」

雷蔵
「……うん。食満先輩が潮江先輩の地雷を踏んじゃって、鬼神降臨したんだよね……」

尾浜・竹谷・久々知
「……」

雷蔵
「今は落ち着いてるけど、ここは三郎に任せておこうよ。……何がきっかけで鬼神降臨するか分からないからね……」

尾浜・竹谷・久々知
「……了解」



仙蔵
「コメントは全部で二つ。内一つがこれだ」


【五年生達から見た男主達を見てみたいです!】


鉢屋
「うーん、私達から見た松平先輩……。普段はあまり一緒にいませんよね、先輩方」

文次郎
「今まで他人のフリをしてきたからな」

鉢屋
「それそれ。だから五年生、というより私から見ると、松平先輩って時々潮江先輩と密会していちゃついている六年は組の先輩なんですよー」

文次郎
「……別にいちゃついている訳ではないんだが」

仙蔵
「いや待て。鉢屋、お前松平が文次郎の幼馴染みであると知っていたのか?」

鉢屋
「当然存じてますよ。学園の人間に変装する際には、人物関係の情報が必要ですから」

文次郎
「ふむ……確かにそうだな。流石鉢屋だ、俺も見習わなくては」

鉢屋
「……潮江先輩って、時々ストレートになりますよね。何時もは天の邪鬼なのに」

仙蔵
「変装でお前に敵わないと認めているからな、文次郎は」

文次郎
「認めているからといって、そこで妥協している訳ではないぞ。俺は何時か変装の腕でも鉢屋を越えるつもりでいるからな」

鉢屋
「えっ、それは困ります。私のアイデンティティが無くなっちゃうじゃないですかー」

文次郎
「ならばその日までに新しいアイデンティティでも探しておけ」

鉢屋
「無茶ぶり反対!」



竹谷
「流石三郎、潮江先輩の扱い手慣れているな」

雷蔵
「普段からちょっかいかけて楽しんでいるからね」

久々知
「このまま何もなければいいが……」

尾浜
「……何だろう、凄く嫌な予感が……」



仙蔵
「そろそろ次のコメントに移ろうか」

文次郎
「次は確か……これだな」


【勘ちゃんと相性良さそうだなと】


鉢屋
「あっ、勘ちゃん宛てですか」



尾浜
「おっ、俺ぇええ!?」

竹谷
「……骨は拾ってやるから」

久々知
「豆腐をお供えするのだ」

雷蔵
「今まで有り難う勘右衛門、絶対忘れないよ……!」

尾浜
「嘘これ死亡フラグ!? 俺死んじゃうの!?」



鉢屋
「……潮江先輩、勘ちゃんは急には出れないみたいなので、私が答えるということで宜しいですか?」

文次郎
「ん、ああ、別にそれはいいんだが……。あいつらは俺を何だと思ってやがる」

仙蔵
「それだけ先のお前が恐ろしかったということさ」

文次郎
「……」

鉢屋
「つまりはそれだけ先輩が家族想いということなんですけどね」

文次郎
「……さっさと進めんか」

鉢屋
「はいはーいっと。松平先輩と勘ちゃんの相性が良さそうとのことでしたが……んんん、正直私にも分かりませんね。ただ……」

仙蔵
「ただ?」

鉢屋
「二人がタッグを組めば、潮江先輩の苦労が倍増する気がします」

仙蔵
「……ああ、確かに」

鉢屋
「まあこれも最初のコメントと合わせて、ネタでやってみるといいと思いますよ」

文次郎
「……」

鉢屋
「あっ、先輩今『面倒臭いことになりそうだな』って思ったでしょ、眉間のシワが増えてますよ。これ本当に消えるんですか?」

文次郎
「余計なお世話だ」

鉢屋
「あっ、先輩酷い! 可愛い後輩が先輩の眉間の心配をしているのに!」

文次郎
「お前のは心配じゃなくてからかいだろうが」

鉢屋
「あっ、やっぱりバレます?」

文次郎
「……はあ。怒る気力もわかん」

仙蔵
「くくっ、変装以外にも負けているみたいだな、文次郎?」

文次郎
「うるせえ」



尾浜
「……あれ? 何かもう終わってない?」

雷蔵
「あっ、本当だ」

竹谷
「三郎が代わってくれたんじゃないか?」

久々知
「良かったな、勘ちゃん」

尾浜
「……あれ、何でだろう。死亡フラグ立たなかったのは嬉しいけど、その分出番を三郎に取られた気がするのは……」

20130131
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