文次郎
「気を取り直して第三位の発表だ」

仙蔵
「第三位は……むっ」

文次郎
「合計20票獲得。学園一の火薬火器の使い手であり、頼れる六年生の頭脳、六年い組の立花仙蔵だ」

仙蔵
「私であったか……」

文次郎
「おめでとう、仙蔵」

仙蔵
「素直に喜べぬが……それだけ期待されているということだろう、致し方あるまい」

文次郎
「コメントは全部で3つ。伊作達が既に答えているコメントと、い組宛て、お前個人宛てだ」

仙蔵
「ああ、六いは宛てはもう出さなくて良いぞ」

文次郎
「そうか。なら先ずはい組宛てからにしよう」


【両手に花な主+六いが好きです】


仙蔵
「……誰にとって『両手に花』なのだろうな」

文次郎
「……端から見ると、伸一郎なんじゃないか?」

仙蔵
「……ううむ、端からだとそう見えるのか」

文次郎
「……嫌か?」

仙蔵
「嫌というより、私はあれと仲が悪いからな。向こうもいい気はしないだろう」

文次郎
「……」

仙蔵
「だが好きだと言われるのは嬉しいことだ。礼を言うぞ」

文次郎
「……」

仙蔵
「むっ、なんだ文次郎。嬉しそうに笑いおって」

文次郎
「……いや、何でもない。次行くぞ」


【ツンデレ仙ちゃんとかおいしいです。デレをだせなくて文次郎達に八つ当たりするとかご飯食べたいです】


仙蔵
「……」

文次郎
「ツンデレ? 聞いたことが無いな。仙蔵は意味知っているか?」

仙蔵
「……いや、知らぬ。私はそのような言葉など知らぬ聞いたことがない」

文次郎
「……とか言いつつ顔が怖いんだが。何か悪い単語なのか?」

仙蔵
「悪く……はない。だが私はツンデレではない! 決してだ!」

文次郎
「せっ、仙蔵?」

仙蔵
「寧ろツンデレは文次郎の方であろう! 人目がある所では距離を保とうとするくせして、松平と二人きりになると途端甘え出すのだからな!」

文次郎
「いや、あいつに甘えたのは数える程度しかないんだが……」

仙蔵
「数える程度はあるのか」

文次郎
「まあ、幼馴染みだし」

仙蔵
「……」

文次郎
「なっ、何だよ……」

仙蔵
「……はあ、もういい。とにかく私はツンデレではない、誤解しないように」

文次郎
「……?」

20130130
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