▼キャラレス

伸一郎
「とうとうやって参りました! 俺こと松平伸一郎と、潮江文次郎こと文ちゃんの番です!」

鉢屋
「待ってましたー!」

尾浜
「期待してます、先輩方!」

久々知
「春画本に詳しい松平先輩と、一切動じない潮江先輩の秘蔵……」

不破
「見たいような、見たくないような……」

竹谷
「一体どんなものが出て来るんだ……」

留三郎
「ふん、どうせ文次郎のことだ。対したことねえよ」

長次
「……然し、文次郎のは今まで一度も見たことがない……」

伊作
「松平のも気になるけど、今まで隠されていた分文次郎のが凄く気になるよね……」

小平太
「松平、文次郎、早く早く!」

伸一郎
「――……と、行きたい所なんだけど、なあ文ちゃん?」

文次郎
「……だから俺は嫌だって言ったんだ」

伸一郎
「でもさあ、向こうの鉢屋君からも
【文ちゃん…いえいえ、そちらの潮江先輩の弱み…もとい!秘蔵の一冊のお話を聞かせていただきたいと思います】
ってご指名されてるんだし」

文次郎
「だからってな……」

鉢屋
「おや、どうかなさいましたか?」

仙蔵
「……成る程な。道理で文次郎を後回しにしたはずだ」

伸一郎
「あいやま、流石文ちゃんの同室者。やっぱ気付くよなー」

伊作
「仙蔵、どういうこと?」

仙蔵
「文次郎は春画本を一冊も持っていない、そうだろう?」

文次郎
「……悪かったな」

全員
『……えぇえええええ!?』

文次郎
「そっ、そんな驚くことかよ……」

鉢屋
「どうしてですか!? 私達の春画本見ても動じてなかったのに!」

文次郎
「……持つ必要がなかったんだよ、こいつのせいで」

伸一郎
「俺が買ったの、文ちゃんにも見せてたんだー」

全員
『……ああ、成る程……』

伸一郎
「どうしよう、納得された」

鉢屋
「納得しますって。つまりお二方は春画本を共有しているのでしょう?」

伸一郎
「そゆこと。まあ春画本にお世話にならなくても、特に文ちゃんにはお世話してくれる人が――ゴフッ」

文次郎
「おっと手が滑ったー」(棒読み)

伸一郎
「〜〜〜〜っ! 本日二度目ぇ〜!?」

文次郎
「余計なことは喋らんでいい、喋るなよ」

鉢屋
「……すみません、先輩。大体察しました」

尾浜
「確認なんですが、先輩お付き合いされている方はいませんでしたよね?」

竹谷
「……ということは、つまりあれってことだよな……?」

不破
「すっ、凄いね……っ! あそこにいくのって僕達じゃ無理だよ」

久々知
「せっ、先輩達大人だ……っ!」

伊作
「うーん、保健委員長としては、そういう所にいくのは止めてほしいんだけどね。ほら、性病とか移される可能性だってあるんだし」

小平太
「でも私は一度でいいから言ってみたいな。店の中とかどうなっているのか気になるし、忍務で忍び込むことだってあるかもしれないもの」

長次
「……何事も経験が一番……」

留三郎
「おっ、俺はいいや……。流石にそこにいってまでしたいとは思わねえし……」

文次郎
「……一応言っておくが、俺があそこに連れていかれたのはあくまで『女装の鍛練』の為であり、花を愛でる訳じゃないからな」

仙蔵
「そういいつつも、しっかり愛でて帰ってくるじゃないか」

文次郎
「お前もだろうが、仙蔵。聞いたぞ、また店の女を落としたんだってな」

仙蔵
「落としたんじゃない、向こうが勝手に落ちたんだ」

伸一郎
「どっちも一緒だって。お陰でこっちはお前と比べられて萎えるんだしよー」

仙蔵
「貴様の力量不足を、私のせいにしないで貰おうか」

文次郎
「……マニアックプレイを好む伸一郎に着いて行ける女は少ないだろうしな。確か×××××に嵌まってなかったか?」

伸一郎
「ああ、あれね。それがさ、×××××する機会があったんだけど、なんか違ってて、飽きちゃった」

仙蔵
「最低だな」

伸一郎
「勿論ドロッドロに甘やかすのも好きだぜー。でもさあ、やっぱりスリルと緊張感があったほうが楽しいじゃん?」

仙蔵
「……一理あるな。だが私は貴様の趣味は分からん。どうせなら……――」

文次郎
「おい待て仙蔵、お前のこそマニアックじゃねえか」

伸一郎
「でも文ちゃんだってマニアックプレイしてるよな。前だって……――」

文次郎
「あれは俺の趣味じゃなくて、向こうが――……」


【非童貞の大人組が生々しい体験談を話しはじめました】

【暫くお待ちください】


鉢屋
「……先輩方ー、もうそろそろ体験談は終わりにしていただけませんか? 童貞組がキャパシティオーバーしてるんで」

尾浜
「……俺達もそろそろ限界が近いです。先輩達凄い……」

文次郎
「……すまん、つい……」

仙蔵
「私としたことが……」

伸一郎
「いやあ、つい熱くなっちゃった♪」

鉢屋
「いえいえ、お陰で先輩の春画本に対する期待が高まりました。それで、潮江先輩のはどうするんです?」

伸一郎
「うーん、俺が持ってる中で文ちゃんが一番気に入ってるのを持ってきたけど、文ちゃんそれでいーい?」

文次郎
「ああ、構わないぞ」

伸一郎
「おけ、じゃあ早速……」

尾浜
「でも先輩、童貞組が復活してませんけど」

伸一郎
「……そんなに刺激多い話してた?」

鉢屋
「マニアックだったことは確かですね」


続きます!


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