▼キャラレス

伸一郎
「本編が起承転結の『転』に入ったものはいいものの、初っ端からクライマックス感に溢れているわ、文ちゃんと離れ離れになるわで散々な目に合っています。漸く主人公属性覚醒か!? 男主の松平伸一郎です」

文次郎
「いつの間にか攫われヒロインポジになっていたことに戸惑いと違和感が隠せない上、現在進行形で拷問受けて死にかかっています。これ以上属性拡張したくありません、潮江文次郎です」

伸一郎
「話の流れ的に学園側視点、組織側視点、あと天女サマが担っている読者視点が必要だったからなー」

文次郎
「だからってなんで俺が……」

伸一郎
「そこは、本編にて説明される予定なのでお楽しみに☆」

文次郎
「それでは、キャラレスに移りたいと思います」


【『幼馴染な俺等』…とうとうクライマックス突入ですね!!
一風変わりまくった天女傍観モノ…大丈夫です、ちゃんと天女に対しては『傍観』視点です…だって、そうでなければ『文次郎』さんが『天女も利用されたに過ぎない』と気がつく筈がない。(←客観的視点で見られるのは傍観しているから!)
伸一郎さんにいたっては『文ちゃんに被害がないなら別に天女様の事はどうでも良い』だと思います。言い換えるなら『文ちゃんに被害があるから傍観できるか!』って事ですよね。
実際に、天女さん…恋歌さんは普通のスペックの女の子でしかなく、黒幕組織の『逆ハー補正』なるモノがなければ忍たま達にとっては『ただの我儘な女の子』というだけであったと思います。
問題…つまり傍観できない対象は『逆ハー補正』をかける者達!
その斬り込みからして、『幼馴染な俺等』は普通の天女退治系傍観夢とは違っていたと思います。】


文次郎
「秋桜さん、感想有り難うございます」

伸一郎
「【ちゃんと天女に対しては『傍観』視点です】……って、嬉しい言葉だよなぁ。どう考えても傍観からほど遠い展開になっていたし。
まあ、一応夢主である俺は一回しか天女サマと関わっていないけどー」

文次郎
「天女もお前の存在はすっかり忘れているからな。天女からすれば、間違いなくお前も『傍観者』だろうよ」

伸一郎
「ただ天女サマに対して感情的になっていない、つまり【『傍観』視点】なのは文ちゃんであって俺ではないから、真に傍観しているのは文ちゃんの方だよな。俺はもう天女サマに激おこぷんぷん丸だから、冷静さ皆無な状態でーす」

文次郎
「秋桜さんはそこを見事に言い当ててくれている。
【伸一郎さんにいたっては『文ちゃんに被害がないなら別に天女様の事はどうでも良い』だと思います。言い換えるなら『文ちゃんに被害があるから傍観できるか!』って事ですよね。】
最初はお前が【『傍観』視点】で、俺が当事者だったんだが……」

伸一郎
「はははー、文ちゃんが関わることで俺が冷静でいられるわけないじゃーん。例え相手が【普通のスペックの女の子】でも、俺はキレるぜ」

文次郎
「……お前だけだったら、【普通の天女退治系傍観夢】になっていたかもな……」

伸一郎
「俺達二人がいたから、【問題…つまり傍観できない対象は『逆ハー補正』をかける者達】になっていたんだから、話的にはだーいせーいこーう! 【一風変わりまくった】は褒め言葉!」

文次郎
「その分理解しがたい面が多々出てきているのに、こうして読み取ってくれる秋桜さんには感謝の気持ちでいっぱいです」


【天女退治の爽快感については、私も認める所です。
例えて言うなら『戦国無双』や『BASARA』の様な爽快感…『最強・チート・ハイスペック主人公』が求められるのも大いに頷けます。
…しかし!『討鬼伝』と『モンハン』を愛する私は爽快感より『強敵に仲間とともに立ち向かって打ち勝つ達成感』の方が好きです。
『幼馴染な俺等』には、私はその達成感を感じます。
原作キャラとの関係にしても『最初から皆と仲良し』なのが夢小説としては通常です。
更に『周りから一目置かれ、皆から頼りにされている人気者』という夢主ならその活躍ぶりへの『爽快感』が大きくなります。
でも『あくまでもモブだから』と言う伸一郎さんが忍たま達と真剣に向き合って築き上げた絆だって素晴らしいと思います。
特に、『立花』さんとの関係…伸一郎さんの相手に対して気取らない、正直で真っ直ぐな気持ちをぶつける所に『少年漫画の熱い友情』を感じました。】


伸一郎
「これ、前回のキャラレスで話したことだよな? わーい、ここも拾ってくれてありがとうございまーす!」

文次郎
「【『強敵に仲間とともに立ち向かって打ち勝つ達成感』】……確かにここもこっちの方が好まれているな」

伸一郎
「うちはポケモンネタが主流だからちょっと違うかもしれないけど、手持ちポケモンをしっかり育て上げてライバル達に勝っていくんだから、ほぼ一緒ということでー。
一から育て上げていった奴らと一緒に勝った時は気持ちいいよな……俺は【『最強・チート・ハイスペック主人公』】も好きだけれども!」

文次郎
「そこは前も言ったが、人それぞれの好みだ。
うちが達成感の方が好きで、『幼馴染な俺等』にもその要素を入れた。そのことに対して、同じく達成感の方が好きな秋桜さんが共感を示してくれた……。非常に有り難いことにな」

伸一郎
「好きな傾向が似ていると惹かれ合う……ってね!
モブ立場だからこそ【忍たま達と真剣に向き合って築き上げた絆】がある……って、なんか改めて言われると超照れるけど、えへへ、ちょっと頑張ってよかったかもー」

文次郎
「最初に比べると、原作キャラとの関りが増えて来たよな、お前も」

伸一郎
「おーう。特に秋桜さんも指摘している通り、【『立花』さんとの関係】は大きく変わった……と思う。個人的に中在家に対する苦手意識もちょっぴり減ったし、三年生とは仲良くなれたし……あと、本編には出てこなかったけど、図書と火薬の子とも話すようになった!」

文次郎
「お前の世界が広がってきてきて何よりだ」

伸一郎
「何その保護者視点」

文次郎
「俺も意外だったのは、仙蔵とのやり取りだったな。
【伸一郎さんの相手に対して気取らない、正直で真っ直ぐな気持ちをぶつける所に『少年漫画の熱い友情』を感じました】
お前が俺以外のことであそこまで感情的になるのも珍しい」

伸一郎
「……いや、ぶっちゃけ友情って訳じゃねぇよ、あれは……。
本当に、俺どうでもよかったんだよ。ただ俺が認めていたところが……いやあのね、本当にね、俺が文ちゃんのことに関して譲ることが一つでもあるってことが凄いのよ!? 幾ら六年間ほぼ喧嘩状態絶縁状態だったとはいえ、幾らだってポジション奪回できるんだぜ!? それをあえてしなかった俺! これだけで十分褒めてほしい所!」

文次郎
「おっ、おう……」

伸一郎
「それなのに! あんな天女補正なんかで! 俺が譲った部分を! 認めたくないのに認めていた実力も! あっさり手放されていたことが! 許せなかっただけでありまして! つまりあれは怒り! 友情じゃない!」

文次郎
「伸一郎、伸一郎」

伸一郎
「反論は受け付けません!」

文次郎
「世間ではそれを【『少年漫画の熱い友情』】と呼ぶんだ……例えるならそう、敵対関係にあるライバルキャラが、落ち込んだ主人公に対して叱責という名の励ましをするあれだ」

伸一郎
「だから! 反論はうけつけませーん!」


【まちがいなく伸一郎さんは主人公であると思います…が、一方で、『文次郎』さんと状況に合わせて主役を交代する…それこそ『二人で一人の主人公』ではありませんが、本来『夢主』一人が活躍する所を二人で交代しあう事で展開にメリハリが出て、尚且つ『天女では無く天女を作っていた組織と対立する』というストーリーを見事に引っ張っていると感じました。
主役視点が二つある事でストーリーが盛り上がっています。
更に正直ここまで『空気』状態だった恋歌さんの視点も加わることで物語の深みが増すと感じました。
恋歌さんの思いも大事だと私は思います。
夢小説を求める気持ちを『悪』として裁く事が無く、それもまた『幼馴染な俺等』の素晴らしさだと思います。】


伸一郎
「おお! 俺主人公だって!」

文次郎
「夢主だけど主人公にあらず、が最初に考えていた設定だったからな……。本来正しい形である主人公に戻れて、いや、見られてよかったな」

伸一郎
「仮面ライダーWほどの【『二人で一人の主人公』】って訳じゃないけど、お互いやるべきことを別の場所でやっているから、そういう意味では俺達も【『二人で一人の主人公』】!
もう一人、欠かせないのが天女サマ視点!
秋桜さんの言う通り、【正直ここまで『空気』状態だった恋歌さんの視点も加わる】ことで、読んでくださっている方々の情報量が増加する!」

文次郎
「天女として楽しんでいる間の情報は限りなくゼロだからな……天女傍観夢を読んだことがある人なら、どんなことになっているか容易く想像できるだろう。
だが、ここで天女しか知り得ない展開を迎えることになった」

伸一郎
「天女サマの知識は、読者様とほぼ同じ。俺達室町時代の人間とは違って夢小説展開の知識もあるから、黒幕組織の目的も理解できるし受け入れやすい。
 俺達だけの視点だと黒幕組織の目的まではたどり着けないけど、その分を天女サマが役目を担ってくれたおかげで、読者様も全貌が分かって読みやすくなる!」

文次郎
「どうしても伸一郎視点だけの情報だけでは、話として進まない。そこに別の場所で行動する俺の視点を追加し、尚且つ読者と同じ情報を共有することが出来る天女の三つの視点を作ることによって、【『天女では無く天女を作っていた組織と対立する』というストーリー】が出来上がる……。
面倒くさいが、ようやくここまで来られたな」

伸一郎
「今までたくさん混乱させてきちゃったねー。めんご!」

文次郎
「何時もながら軽いな」

伸一郎
「その分文ちゃんがしっかりしているから問題なし!」


【更に、謎組織の設定も『無数にある世界を管理している天上人系』な神様(=天女を送りこむ黒幕)は定番ですが、そこで『何で天女をいろんな世界に送りこんでいるか』…の理由づけがしっかりしている。
『黒幕組織』もちゃんと大いなる目的の為に天女を作っていたって事ですよ!!そこ!大事ですよね!!
正直、この部分が『天女傍観』の核心部分だと思います。
ここまでで黒幕組織と敵対する理由は十分!
更に言えば『自分達には下人の生殺与奪の権利がある』と思い上がっている連中に一泡吹かせてやる事も立派に天女傍観の爽快感に繋がると思います。
無論、『黒幕退治』に興味がない人には『天女退治の方が面白い』のでしょうが、簡単に排除できるか弱い天女より補正の力を操るすごい神様に歯向かう方がカッコいいです。
何よりも達成感がありますよ。
私個人的な見解なのですが、『天女退治でハッピーエンド』という神様(組織)が用意した終幕を伸一郎さん達が全力で蹴り飛ばした時点で爽快であると思います。
要は『神様=人知を超えたすごい存在を凌駕する』ではなく『利己的なストーリーテラーの身勝手なシナリオを覆してやる』というのが爽快なんです。
えぇ!『逆転裁判』も大好きであります!!】


伸一郎
「流石秋桜さん! 大事な所を分かってらっしゃる!」

文次郎
「そもそも、天女を【悪】として徹底的に排除することに疑問を感じたのが、この設定の始まりだからな。
だからこそ【夢小説を求める気持ちを『悪』として裁く事】は無いし、したくない、というのがうちの本音だ」

伸一郎
「俺は天女サマが文ちゃんを傷付けたことは絶対に許さないし、完全なる被害者とは死んでも思わねぇけど……。完全な加害者って言い切れないのが辛い……」

文次郎
「その代わり、黒幕組織が完全なる悪として、天女が負わされるはずだった部分を背負っている。【『自分達には下人の生殺与奪の権利がある』と思い上がっている】ことで、同情の余地も無しだ。やりきれなさはこっちにぶつけろ。
それに、組織の設定や目的もはっきりしていた方が、【爽快感】も生まれるからな」

伸一郎
「ここだけの話、黒幕組織の設定は、うちのが中二病を患った時に考えたネタをずっと温めてきたものだけどな。だからとても中二病設定」

文次郎
「そこは置いておけ……」

伸一郎
「正直完全退治は出来ないけど、秋桜さんの言う通り【『利己的なストーリーテラーの身勝手なシナリオを覆してやる』】だけで、俺達にとっては十分反撃になるからなー。いやぁ、俺達本当戦闘能力なさすぎ……これが普通とはいえ……」

文次郎
「秋桜さん宅の忍たまキャラ達なら、神様退治も出来そうだけどな」

伸一郎
「あー、やれそう。是非とも代わりに戦ってほしい。俺達その間シナリオ潰しに専念するから。
……てかさ、こんな設定でいくくらいなら、いっそのこと超能力設定いれるべきだったんじゃねぇの?」

文次郎
「それだと書きたい爽快感が別になるだろう。何にも力を持たない普通の俺達が、不思議な力を持つ神様のかいたシナリオを潰すことに、意味があるんだ」

伸一郎
「なーる」


【今、伸一郎さん達はとんでもなくピンチで、黒幕組織は『予定通り事が進んで余裕ぶっこいている』事でしょうが、ここから『お前らのハッピーエンド、俺のハッピーエンドに塗り替えてやるよ』…Wヒーローの活躍でどうなるのか楽しみにしています。
無論、補正を跳ね除けた仲間達の活躍も楽しみにしています。】


伸一郎
「はーい! 全力で頑張ります!」

文次郎
「すっかりお前の名セリフになったな」

伸一郎
「えっ、『お前らのハッピーエンド、俺のハッピーエンドに塗り替えてやるよ』が俺のキャッチコピーになったら困る! 俺の個性はオープンエロなのに、これだけ聞くと熱血キャラじゃんか!」

文次郎
「Wヒーローだから別にいいんじゃないか?」

伸一郎
「ううう……ヒーローだけだと否定したいけど、Wヒーローだと照れ臭くなるこの複雑な気持ち……」

文次郎
「今までは俺が外から、伸一郎が中からの情報担当していましたが、これからは俺が中から、伸一郎が外から補正の解けた他キャラと一緒に戦っていきます。正直スカッとする展開とは言い難いような気もしますが、付き合ってくださると幸いです」

伸一郎
「俺も主人公として頑張るぜー!」


続きます。


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