▼キャラレス

伊作
「――で? これは一体どういう状況なのかな?」

長次
「……空になった酒の山と、広げられた春画本と、死屍累々……」

小平太
「文次郎と仙蔵が酔いつぶれるまで飲むなんて珍しいな!」

文次郎
「……小平太、声のボリューム落としてくれ、頭に響く……」

仙蔵
「くっ、私としたことが……っ!」

伸一郎
「うえぇええ、気持ち悪い……」

留三郎
「お前ら、何してたんだよ」

伸一郎
「えーっと、春画本で盛り上がって、何故か誰が最後まで酔い潰れないか競争することになって、あー?」

文次郎
「……お前と仙蔵が飲み比べして同時にダウンしたんだ……俺はそんなお前らに酒を浴びせられたところまでしか覚えてねえ……」

伸一郎
「そういえばそんなようだったような……?」

仙蔵
「……松平と同時だったとは、一生の不覚……!」

伸一郎
「どっちでもいいけど、頭がガンガンするうー……」

伊作
「全くもう! 君たちは、最上級生にもなって、酔いつぶれるまで飲むなんて! 一番ひどい仙蔵は僕の部屋に来て薬を飲む! 松平と文次郎は小平太達に井戸に連れて行ってもらって水を浴びてきて! 留三郎は掃除して!」

留三郎
「なんっで、俺が掃除しないといけないんだよ!」

文次郎
「……頭に響くから大声はやめてくれ……」

伸一郎
「俺善法寺タイプも食満タイプも苦手だー……あと立花もー……」

ブブーッ!
ブブーッ!
ブブーッ!

仙蔵
「……鳴ってるぞ」

文次郎
「……うるさっ、伸一郎嘘つくな! どの部分が嘘なんだよ!」

伸一郎
「文ちゃんもうるさいー……ノーコメントでー……」

仙蔵
「……」

小平太
「いさっくん、仙ちゃんが死んでるぞ?」

伊作
「ああもう、長次悪いけど仙蔵を運んできて! 僕は薬を用意しておくから!」

長次
「……分かった……」

仙蔵
「……すま、ない……」

小平太
「なら私が二人を運ぶとするか! 任せとけ!」

文次郎
「まっ、待て小平太……」

伸一郎
「それ色んな意味でまずいですってー……、うえっ」

小平太
「そうか? なら留三郎、文次郎を頼むな!」

留三郎
「はあ!?」

文次郎
「それも嫌だ……」

伸一郎
「うそお、俺が七松様……? 吐く絶対吐くリバースするリバース……」

小平太
「いっけいけどんどーん!」

伸一郎
「ぎゃぁああああああ!!」

留三郎
「……」

文次郎
「……」

留三郎
「……で、お前はどうすんだ?」

文次郎
「……癪だが、肩かしてくれ……」

留三郎
「本当は嫌だが、今回は仕方ねえし運んでやるよ。吐くなよ」

ブブーッ!
ブブーッ!
ブブーッ!

文次郎
「……どっちに反応したんだこいつは……」

留三郎
「さっきから気になってんだが、これ何なんだ?」

文次郎
「……『恋愛アレコレ〜』からの借りもんだ。やっぱ吐く方だよな、反応したの……」

留三郎
「なっ!? なんで俺等呼ばなかったんだよ!」

文次郎
「童貞だから」

留三郎
「そこだけしっかり発音すんじゃねえよ二日酔い!」

文次郎
「……秋桜さん、このたびは有り難うございました……最後の最後でこうなってしまい、申し訳ありません」

留三郎
「なんでこいつが経験あんだよ……! こいつは女作らないって思ってたのに……!」

文次郎
「いや、恋人も好きなやつもいねえから……」

ブブーッ!
ブブーッ!
ブブーッ!

文次郎
「……」

留三郎
「あ? また鳴ったな。これ何で鳴るんだ?」

文次郎
「……今のは誤作動だ……」

ブブーッ!
ブブーッ!
ブブーッ!

文次郎
「……」

留三郎
「ばか、これ借りもんなんだろ!? 壊そうとすんなって!」


秋桜様、コメント有り難うございました!


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