▼キャラレス

伸一郎
「これ以上追及すると面倒なことになるので、話を変えます! というか下ネタ話そうぜ! 俺の発言『俺はさせるよりも、自分からするように誘導するのが好きだな』というのに対して、向こうの『尾浜』君がコメントをくれました!」

【A勘右衛門
「松平先輩はすごいと思いました。女の子側からその気になる様に仕向けるという高難易度ミッションを、さも当然のように言ってのけるとは」】

文次郎
「……高難易度ミッションなのか? 向日葵は何時も自分からやってくるんだが」

伸一郎
「あの子を基準に考えたらダメだからな、文ちゃん」

仙蔵
「このスキルはお前の女好きとお調子者加減がよく表れているものだな。貴様から言い出せば向こうが嫌がり空気が悪くなる可能性があるから、敢えて向こうから言い出させることで平和に済まそうと考えているのだろう?」

伸一郎
「それもあるけど、向こうが言い出したからってことで色々要求しても断られにくいからってのもある!」

仙蔵
「どこまでも性欲に忠実だな」

伸一郎
「ここまでたどり着くのには苦労したぜ……。次の目標は女の子に襲われてみること」

文次郎
「女に押し倒されるのは結構きついぞ? 下手をすればトラウマものだ」

伸一郎
「ほぼ毎回押し倒されている文ちゃんには分かんねんだよ、この気持ちは!」

仙蔵
「いや、私も文次郎に同意見だ。女は適度に積極的なのが一番だ」

文次郎
「こっちが食ってるはずなのに、食われている感覚に襲われてくるんだよな。主導権を握り返すのに躍起になった」

仙蔵
「はっ、女に主導権を握られていたのか?」

文次郎
「笑いたきゃ笑え。あいつ、俺に手ほどきしたからか妙に主導権握りたがるんだよ」

伸一郎
「俺も年上のお姉さまに手ほどきされたい! 色々教えてほしい!」

文次郎
「実際やられてみろ、失敗やなにやらで恥ずかしい思いをするだけだぞ。俺はあの日を思い出したくもない」

伸一郎
「失敗は成功の母、俺はそれでも立ち進む! 目指すはハーレム!」

仙蔵
「それだから貴様は女にモテないんだ。秋桜さんもこう指摘しているぞ」

【伸一郎さんは男同士だからざっくばらんに下ネタ話しているだけで、女の子に対してはそれこそ『警戒心を抱かれる事なくスルッと心に入り込んで、ノリと勢いでエッチネタに持っていけるスキル』を持っていらっしゃるし、そういう戦法(?)が通用する相手を見抜く観察眼も優れていると感じます。
お調子者で明るくてノリが良くて、それでいて道化役ポジションの盛り上げ要員キャラは意外と女性にモテるんですよね。
乱暴をしないという安心感と一緒にいて楽しいというメリット、伸一郎さんが女性経験豊富なのは一番納得なんですよ。
…その半面で、『遊び人っぽいから本命にするにはちょっとねぇ』とか言われちゃうのもこのタイプですよね。
大丈夫、『フラれてもめげないで次の女の子ゲットだぜ!』なのが伸一郎さんの魅力だと思います。
だから頑張ってください。
立花君のモテっぷりと善法寺君のイケメンぶりに凹まず頑張ってください】

伸一郎
「有り難うございます! 頑張ります! 立花とか善法寺見ると凹んでくるけど、負けずに女の子ゲット目指して頑張ります!」

文次郎
「いえ、こいつはモテませんよ。遊び相手としては最適だと逆に利用されているだけですので。くノいち教室の下級生からは警戒されていますし」

仙蔵
「『松平伸一郎は年下にも手を出す女好きだから注意しろ』と上級生から言われているそうだ」

伸一郎
「その上級生の数名と俺セフレなんだけど。元カノも上級生なんだけど」

仙蔵
「それが原因だ」

伸一郎
「マジか」

文次郎
「元カノって、例の『私と潮江君どっちが大事なのよ!?』って聞かれて即答で『文ちゃん』って答えたせいでフルボッコされて振られた女か?」

仙蔵
「先の話を合わせると、元々は文次郎に惚れていた女になるな」

伸一郎
「んーっと、確か四年生の時。最初は文ちゃんのことかなり好きで陰で追っかけ回してたんだけど、俺に乗り移ってくれて。でも逆に文ちゃんに嫉妬し出すようになったんだよなー。因みに同じ六年生」

仙蔵
「そんな奇特なくノたまがいたのか……」

文次郎
「さっきから俺の事罵りまくってねえか、仙蔵」

伸一郎
「あの子とはあれっきり関係持ってなかったんだけど、そうか、あいつが下級生に余計なこと言った可能性もあんのか……。相変わらず意味の分からん奴、可愛くねえの」

文次郎
「……」

仙蔵
「……」

伸一郎
「なに?」

文次郎
「……いや、珍しいなと」

仙蔵
「女の子は皆可愛い派の貴様らしからぬ発言だな」

伸一郎
「元カノを女としてカウントしてないもんでー。俺にだって嫌いな性別女位いるわ」

文次郎
「いたのか」

伸一郎
「いたんですー」

仙蔵
「珍しいこともあるものだな」

伸一郎
「お前らの中の俺ってなんなの?」


続きます!


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