没ったネタ@


↓前提設定↓

大元はフラワー&ドリーム漫画『俺様ティー○ャー』。

●俺様な先生⇒工藤:元不良メン。つおい。こあい。
祖父が騙し取られた帝丹学園を取り戻すために教師に。
取り戻すための賭け(学園の正常化と生徒数確保)を期間3年で勝負。
勝利済(という設定)。
●生徒⇒黒羽:元他校番長。つおい。やばい。
入学早々江古田高校で警察沙汰になって当時荒れてて誰でもホイホイだった帝丹学園に転校。
転校後はヒッソリ一般人で過ごそうと思っていたのに、かつての初恋の人に再会。
初恋相手の先生に良い様に据え膳状態で使われる事三年。
卒業目前なんとか本懐を遂げる。

*二人の過去…不良どもと闘いまくる隣の家のお兄さんに憧れ追いかけまくる黒羽。小学生のストーカーぶりに軽い恐怖を覚えながらも子分扱いで喧嘩のノウハウを叩き込み、不良間抗争にも駆り出す非道な隣人工藤。
どっちもどっちな幼馴染的関係だったが、黒羽が引っ越す直前にちょっとした事故で頭を打って、工藤に関する記憶を失くす。
*学園時代…黒羽の淡い初恋の思い出は遠く彼方へ消えたと思いきや、転校先での思わぬ再会(転校先の担任&アパートの隣人)で、記憶再生感情回帰更に増加の恋心の黒羽。記憶を戻すと共にストーカーぶりも戻った黒羽にやっぱ気持ち悪!と思いながらも、色々多岐に渡って都合よくこき使う工藤。そんな二人。


工藤は経営権GETした学園を建て直し継続中。
手駒の生徒達(快斗&白馬)が卒業後も、先生は学校改編頑張り中。
経営権持ってるけど経営者になるか微妙に悩んでる。
教育学部に進んだ黒羽君が、教育実習しに帝丹学園にやってくることになったよ。

まぁ、そんなわけで。
大学三年生になった黒羽君と相変わらず先生してる工藤さんの年の差恋物語。
(…の、予定でした!)

 ■■  ■■  ■■


■引越し先はドチラ様■



それは、およそ1週間前のことだ。
晴れて積年の想いを成就させて、工藤新一という人を『恋人』にできた俺・黒羽快斗は、ずっと望んでいた生活を手にするための行動を起こそうと考えていた。

「新一くん、荷物いつ運んでこようか?それともウチに運ぶ?」

俺がそう云うと、恋人であるはずの新一は、それはもう超絶に嫌そうな顔をした。
まぁ、そんな反応予測済みでしたが!気にしない、気にしないと心で唱えながら、話を進めることにした。
一度は新一が肯いてくれた話なのだから、譲る気は無いのだ。

「恋人だもん、一緒に住むンだからな!」
「なぁ、週末婚って知ってるか?快斗」
「知りたくねぇ」
「ホラ、時々一緒にいるくらいの方がお互いに新鮮な気持ちを維持し続けられるっつー何かの調査結果が」
「情報ソースは正確にな。アレか?生徒から没収したティーンズ雑誌かなんかだろ」
「ご名答!そんなアタマいい快斗くんなら、俺の言いたいことは分かるよな?」
「嫌なのかよ」

分かるけど、受け入れたくないので、俺はわざと悲しい顔を作って、下から見上げるように、新一の顔を見つめた。ぐっと詰るのが分かる。何だかんだで優しい人なのだ。この愛しく可愛らしくも恐ろしくて美しい恋人は。

「そうじゃねぇ…けど」

視線を彷徨わせた後、新一は、一瞬何故かハッとして―「新一くん?」―しかし、即座にその表情を消した後、解ったよ、と渋々肯いた。違和感があったが、同棲を了承してもらえるのならば、俺としては細かい事を言うつもりは無かったから、色よい返事に喜びが勝ってしまって、深く追求はしなかった。

―何故、きっちり突っ込まなかった、あの時の俺!
などと後悔することなどこの時点では分からなかったのだ。
往々にして後悔とは、後になってすることだから仕方ないのだが。

「部屋狭くなるの嫌だから、ダンボール2つまでに纏めろよ」
「うぇ?!ふたつぅ!?入りきらねぇって!」
「じゃ、入れてやらん。…最低限の必需品と服とか、ガッコのモノくらいにしておけよ。家電はコッチにだってあるんだし。あ、でも布団は持ってこいよな」
「布団こそ要らねーだろ?ベッドくらい新調しようよ。大きいのにさー」
「そもそも部屋が狭い。同じ間取りなんだし。でもお前学校あるんだから、引っ越す余裕なんか無いだろ?だったら、ソッチの部屋物置にして、一室交換くらいでないとシンドイだろーが」
「シンドイって」

素っ気無い言い方にやっぱり寂しくなるが、声音で気付いてくれた新一が少し呆れた顔で言葉を付け足してくれた。

「俺は仕事!お前は学業!プライベートは大切だぜ?大体、お前もうすぐ教育実習だってあんだろーが」
「う…まぁ、そうだけどさ」
「ちゃんとオメーが就職なりしたら、広い部屋に移れば良いし。ベッドだのなんだのはその時にしておけよ」
「!わ、わかった!!」

最初に同棲したいと言った時には、学生終ってからにしろ、位のことは当然言われると思っていた。それに、もとよりアパートの隣人同士なのだし、一日置かずに会うのも日常だったから、一緒に暮らすのも変わらないんじゃないか、とか。なにより、コッチはしがない学生で、向こうは年上社会人。身分不相応な求めだと解っていた。

しかし意外にも、新一は「家事全部、暇な大学生のお前がやるなら構わねーけど」と受け入れる意を示したのだ。正直かなり驚いた。すでにちゃんと働いて収入を得ている社会人の恋人と釣り合うためには、最低でも大学卒業・就職・奨学金返済・ある程度の貯蓄というハードルを越えないと駄目だと思っていたから。
それでも、一緒に暮らすというのを求めたのは、ずっと一緒にいたい『恋人』と生活の場が離れているのが、例え壁一枚分(玄関の扉だと二枚分!)の距離でも嫌だった俺の我儘だ。

新一からの、一緒に暮らす未来を認めてくれている言葉に、俺は天にも昇る気持ちになった。

(本当に必要なモノだけ持って、婿入りしてやろう!)

と気持ちを切り替えて、俺は詰めに詰めたダンボール二つを、新一に言われるまま隣の家の玄関前に置いたのが、丁度、教育実習の3日前だった。






―そして、何故か俺はその荷物を『帝丹学園:第二男子寮』の一室で紐解いていた。

「なんでだ…おかしいだろ!」
「頼んだぜー?寮監補佐―」

のんびりした声が、部屋の窓際から聞こえる。泣く泣く作業している俺のことなど視界にすら入れていない『工藤先生』は、この部屋に案内してからずっと外を眺めていた。

元は存在した帝丹学園の第二男子寮。
しかし俺の在学時代に、学園乗っ取り一派と不良のたまり場になっていたのを、俺と級友が学内正常化を計る教師工藤新一と共に潰し、事実上閉鎖となっていた。

それを復活させるに当たり、まず寮舎屋の建て直しをどうのようにするか測るため、実際生活する生徒達の声を参考にすべきと話が上がって。部屋数の関係で第一男子寮に入居できなかった男子生徒数名が生活を送る事になった、そうだ。
と、いうわけで四階建て・収容人数40名前後の寮に、現在入居しているのはホンの6名だ。

三年の毛利蘭・鈴木園。二年の灰原哀・吉田歩・円谷光彦・小嶋元太。
学校生活に不慣れの一年生は入れずに、来年最上級生となる二年生が多い。
三年の二人は二人ともが特殊事情を抱えているので必要に駆られて、である。毛利蘭は三年になっても国外の選抜試合に出たりする部活動が大変な空手少年だ。毎朝毎晩の練習や引っ切り無しに入る試合や招待に、通学時間が惜しいからと。鈴木園は、帝丹学園にとって多額の寄付を落としてくれる最良の客であり、彼の意見如何によって寮の改修レベルが左右されるお坊ちゃんである。なにより毛利蘭の親友でもあるので、二人仲良く寮生活をするのを楽しんでいる。
二年生の四名は募集に応募してきた仲の良い友人同士であるらしかった。好奇心が旺盛で、寮生活というものに憧れて踏み込んできたようだ。

「大体の改修案がまとまってな、丁度お前が実習にくる期間に最初の工事が入るんだが」
「……」
「手配した業者が、前の理事御用達だったみたいでさ。念のためにな」
「ふーん」
「忙しくて寮関係に手ぇ抜いたせいなんだが。確認出来たのが大方発注し終わった後で、撤回するのも面倒だし、まぁ普通の業者かもしれないし」
「でも、心配?」
「生徒を預かる場所だからな。実際に生徒も住んでるワケで」

寮の改修は、西側・東側で分けて行うから、入居している生徒は工事に合わせて部屋移動を強いられるのだが、新しくなった部屋に一番に入れるなら!と全員が工事期間も居るままになるそうだ。
分別のつく年頃になっているとはいえ、業者や工事が入る場所の近くに生徒がいるのなら、確かに大人の眼や手はあったほうがいいのだろう。
だが、俺とて、まだまだ身分は大学生だ。

「質問―!そんな場所に学生が入っててもいいんでしょーか?」
「実習期間だし、最近の学生の生態を学ぶいい経験になだろ?仮にも「先生」するんだしさ。まぁ、寮監補佐の仕事はバイトだとでも思えよ。寮監が留守の時に雑用する程度だろうし」
「へぇ…バイト代って出るわけ?」
「宿泊費も光熱費も水道代も、ついでに朝・夕の飯代がタダだぜ?幾ら欲しいんだよ」
「新一くん。新一くれたら別に何もいらないけど?日給分は一回で我慢する」
「バーロ!大体何だ、その日給分って!」
「二回以上は俺の愛?新一くんがここに住めって言うなら、そうすっけどさ。仕事終った新一くんが、俺の部屋に忍んできてくれるとか、すっげぇ期待してるから!」
「ンな暇あると思ってるのか、実習生?」
「無いもんかなー、やっぱり」
「残念ながら無いな。予言じゃなく、毎晩オメーは実習レポートと授業の準備に追われる羽目になる、って断言してやるよ」

経験者の言葉は重い。…というか、実習レポートに駄目だしする担当教師がそう言うなら、俺はかなり苦労するに違いない。
とはいえ。
残念ながら、かぁ…と。
俺が残念がってしまうのを知ってるこの人は、つまり俺の気持ちをちゃんと解っていてくれるってことで。恋人なんだし、当たり前のことなのだけど、そんな言葉の端の幸せをかみ締めて、機会があればオフィスラブを絶対仕掛けてやるんだと、俺は心に誓ったのだった。



 ■■  ■■  ■■







寮監⇒沖矢さん。
妙に仲のいい沖矢さんと工藤さんに嫉妬全開の快斗とか。
実習期間に女子寮に不審な噂が流れて、女装して見回りに当たるとか。
学生寮を舞台にするのは本編と変わらないですが、色々アダルト方面な快新メインになる予定…でした!


*沖矢さんが掴めない
*性転換キャラ多すぎ
*俺ティっぽくない
↑に加え、終わりの見えなさに気が遠くなるわ、エロいの書けそうにないわ、で学生時代の快斗君たちの話にシフトしたわけです。

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