お風呂とアヒルと怪盗と
※某ドラマCD宣伝パケを目撃しての妄想。



ぼっちゃん!という音と水飛沫が上がった後、白い湯気の向こうに現れたのは白い怪盗だった。

「お、オメー!?なに人ン家の風呂にそんな格好でイキナリ入ってきやがんだ!」
「いっやぁ、さすが工藤邸の風呂場は広い広い」
「・・・シルクハットの上に手ぬぐいを乗せる意味がわからねぇぞオイ。つかどんな素材だその服」
「まぁまぁ」
「何しに来た。盗聴盗撮に飽き足らず堂々と不法侵入たぁイイ度胸じゃねーか」
「お風呂場に、こーんなオモチャ浮かべちゃう探偵君にプレゼントを」
「!こ…これは博士が玩具メーカーと共同制作したテスト版で世間じゃ気障なコソ泥ブームだからとかで俺はこのデザインに反対してたってのに余ってるから持っていけって煩く言うから仕方なくそれに別に俺だけじゃなくて探偵団の奴等も持ってるんだしデザインはともかく博士の発明品だからどんな機能があるのか確かめるのは別にいいだろ俺は探偵なんだからッ」
「うんうん。ワンブレス言い訳ごくろーさん!怪盗KIDパペット、怪盗KIDシーツ他、各種ご愛用ありがとうございます。探偵なんだから怪盗が欲しいってのは仕方ねーよな」
「・・・ってめ、なんで」
「でもさー、トイレットペーパーはちょっとショックだぜ?」
「!?あああああ、あれは」
「ま、偶にしか帰らねぇ上滅多に使わねぇ二階浴室脇のトイレに置いといたのが災いしたってやつ?」
「黙れ!つーか出て行け!」
「これ受取ってもらえたらな」
「・・・なんだよ、それ。小さいアヒル怪盗?」
「ん。これさ、スイッチ押すと振動して水の中動き回るんだ」
「へぇ」
「人熱感知センサーが付いてて、・・・」
「お、泳いできた!」
「コントローラーでも操作できる」
「博士のよりスゲーじゃねぇか」
「まぁ、俺ってば天才だし。で、更に機能として―」
「・・・?ん、潜水すんのか、って、ぇ、ちょ、何で尻の間に…っ」
「形状変化してより心地好い振動をご提きょ、うわ!」
「てめ、形状って、もうアヒルじゃねぇだろコレ!口ばし伸びすぎだわ、全体が流線型って・・・これ!」
「さすが名探偵。ご想像通り!キモチイイバ○ブレーション機能で寂しい夜もご満ぞ」「するかぁあああああ!!」
「え、本物が欲しいのか?でもよ、その身体に俺のは」「いるかああああァ!!」
「まぁそいつで慣れてきたら、やってみ」「やらねぇえええええ!!!」

** **

「!」
「大丈夫かい?コナンくん」
「昴さん・・・?あれ、ボク・・・」
「ふむ?」
「あれ、お風呂・・・」
「うん、やっぱりか。石鹸の匂いと身体の火照り具合から湯中りだろうとは思ったけど。覚えてないのかい。ちゃんと服も着てから伸びちゃった?」
「・・・服、着てる?」
「埃っぽい服は洗濯機に入ってたよ。何か本を探しに来て、着替えついでにお風呂に入ったのかな?」
「う、うん・・・」
「お風呂で遊びすぎて長湯しちゃったのか」
「え?」
「それ、手に持ってるの。新しいお風呂玩具だろう?」
「げ!」
「コナンくん?捨てるなら不燃に・・・というか、いいのかい?好きだろう、そういうの」
「?!い、いいえ、嫌いです!」
「でも、この間博士に貰ったのの縮小版みたいだけど」
「バッタモンだから!」
「相変わらず公式グッズ派だね・・・まぁ入手経路がオープンでないものは言い訳に困るって所かな」
「・・・・・・」
「大丈夫だよ。君が新一お兄さんのクローゼットに隠させてもらってるモノのことはオフレコだってことぐらい解ってるさ」
「・・・お願いします・・・」






>>>偽アヒルは捨てられました。




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