夢に踊らされていたような気分






沖田くんに避けられてる。


そう気付くまでに時間はかからなかった。あんなあからさまな態度見れば誰だってすぐ気付くだろう。
避けられてると気付いてからは、何もかもが味気のない物へと変わった。
鮮やかな色は、いつの間にか色をなくしていたのだ。


沖田くんと話したい


そう思っている自分がいることに驚いた。
沖田くんと一緒にいることに安らぎを感じているのは確かだった。
ドS相手に安らぎというのも可笑しな話だが・・・。
それでも俺はそう感じたんだ。
沖田くんという存在に。


気付けば町に出てあの姿を探してる。
気付けば夢の中でさえあの声をもとめてる。


重症だな、と苦笑した。
いつから彼はこんなにも大きい存在になっていたんだろう。
自分の心に深く根付いていた。


だからこそ、気になる。
今、沖田くんに避けられてる理由を。
だが聞くのも怖い。
臆病な自分が、もしかしたら傷つくかもしれないと怯えている。


それでも、聞いてみないことには何も変わらない。


俺は、新八に出掛けてくると伝え、外へ出た。










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