夢に踊らされていたような気分
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沖田くんどこにいるんだろう・・・。
万事屋をでてからかれこれもう1時間がたとうとしている。
意気込んで出たはいいが、肝心の沖田くんが何処にもいない。
町を適当に探せば見つかると思ったんだけどなぁ・・・。
思ったよりも時間がかかって、俺はなんだか虚しくなってきた。
・・・残る可能性はあそこだな。
最後の可能性、屯所に向かって俺は歩を進めた。
暫くして屯所についた俺は、ここに来て迷っていた。
決意を固めた筈なのに、もう揺らいでしまっている。
沖田くんが一生こっちを向いてくれなかったら・・・。
そう考えていると、後ろから声をかけられた。
「あれ、旦那?」
振り替えるとそこには地味な顔。
ジミーが立っていた。
「地味な顔って余計なお世話ですよ!それより、どうしたんですか?こんなところで」
声をかけられた以上、逃げる術はない。
腹を決めて俺はジミーに聞いた。
「ちょっと沖田くんに用があってね・・・。いる?」
「沖田隊長ですか?それならついさっき出かけましたけど・・・」
「まじでか」
ジミーから聞いた言葉にショックを受ける。
すれ違いか・・・。
「あの、もしよかったら中で待ちます?」
「んー、いいや。暇だし、また探しに行くわ」
「わかりました。早く見つかるといいですね」
「おー。ありがとな、ジミー君」
「山崎ですけどね」
あー、山崎って名前だったか。
そんなことを思いながら、俺は再び沖田くんを探すため、町へと歩を進めた。