06 入った予定


それから無事ジュンク堂まで送ってもらい。

『バイト?いいよいいよ、人手が足りなくて大変だったんだ!
早速明日から入ってもらっていいかな?―いやあ、助かるなぁ!』

そんな軽いノリでほぼ面接とかもなく、必要書類だけ明日、と言われ私は驚きを通り越して心配になった。

「楽に決まってよかったー」

尋子ちゃんは喜んでいますけど。

ジュンク堂から池袋駅まで歩きつつ、空いている店に入っていろんな物を買った。

「今日の夕食、何がいい?」
「んー。鍋とかで」

じゃあキムチ鍋でいっかー。…あ、鏡餅飾ってねぇや。
とか凄く庶民っぽいことを考えながら買い物を済ませ、尋子の分とかも色々買って、新宿へと帰ってきた。

「えらい出費だったなぁ…。新年早々」

――♪〜

「ん?」

不意に私のケータイが鳴る。
―ディスプレイには、【紀田君】の文字が。

「お、紀田君だー」
「え、何、どったの」

メールを確認。
その内容は、

『よっす浩香!あけおめっつーことで、明日杏里と帝人とで初詣行かね?』

「おおう…!初詣…!」

正月ならではのお誘いメールだった。
迷わずyesの文を打とうとするが、

「初詣?行くの?」
「あ、…」

尋子、いたんだった。

「いや、オレ明日からバイトだし」
「あ、そっか。……ドンマイ?」


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