ヒョウタ→ゲン→トウガン
僕は、好きだ。
彼が。
ちっさな頃からずっとずっと。彼、とってもクールなんです。
でもたまに抜けてて、
あぁ、スキだ
スキダスキダスキです好きなんだ!あなたともっと話たい、話てたいよ居たいよいたいよ
なのに、彼はなんの前触れもなく言ったんだ。
「ねぇ…」
「私、変なんだ」
ゲンは
何処をみるでもなく言う。
「私、トウガンさんが…
好きなんだ。」
「しかも、ちっさな頃からずっとずっと、ね。」
「あの人は結婚してて、キミという子供もいて、極めつけに彼は男で私も男であって」
「ねぇ、変だろ」
「キモチ…悪いよね」
「はは、何言ってんだオレ」
「ごめん、冗談…だ」
彼は僕をみて…、謝った。
僕をみて。
「…そうなんですか」
突然の告白に鈍器で殴られたような重く一時停止した頭と眼球を、精一杯フル回転させて引きつる口からでた僕の言葉は、
なんとも小さく弱々しい声で
きっと、イヤ絶対、今の僕は今日いままでで、一番情けない顔してる。
そして、ゲンもかなり情けないない顔をしていた。
「…ねぇ、親父にはお袋いるんだから。」
「僕にしたらいいんじゃないんでしょうか?」
ゲンさんの開きっぱなしになっている口が場違いなコトだけど…
なんかいやらしかった。
小さい頃から恋してる
2011/01/11