「ノボリ、君、僕とホントに似ているね」

「クダリ、あなた、私とホントに似ているね」

あぁ、僕ら、双子だったね。
僕らすごく似てる。
でも、僕、ノボリになりたい。
ノボリ、クールでカッコいい。

ええ、私達は一卵性双生児。
私、クダリのようになりたかった。
だって、あなた、そんなに上手く笑えるんだから。

ふたりはまるで、対、になっている。

「僕が日陰、ノボリが日向」

「いいえ、私が陰でクダリが陽」

僕ら、こんなに似てるのに全然違う。
ノボリにみえてる世界と僕がみえてる世界は全然違う。
それはね、双子だから分かるんだよ。

私達はきっと、神様がふたつに分裂なさってつくられたんだよ。
ふたりがひとつになると、それは贅沢すぎる代物になったに違いない。

いや、僕ら、ふたりでひとつだよ。
そのバランスは、崩れちゃいけない。
ひとりじゃ、生きていけないんだ。


外見が同じであっても、内面を互いに無い物ねだりで欲しがっている。


「もし、生まれ変わるとして外見違えどあなたなら、また惹かれるでしょう。私。」

「僕らが互いに違う姿で生まれてきたら、ノボリを探してまた愛を送るよ」



照らし続けて
20110424
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