当然の判断だったとは思う。こんな男に学校を任せたら、いくら立て直しても破壊されるに違いない。
でもなんであたしなの!

小学生の時からそうだった。

湊が何かすると、いつもあたしにいいつけられ。
いつの間にかこいつのお世話役に気がつかない間になってしまったのだ。

それを続けること14年。
幼稚園のときからいっしょのあたしとこいつの関係を名づけるものは“幼馴染み”と呼ばれるものとなってしまった。

「蜜羽はさ」

「何よ」

「そんな仏頂面してたらかわいくないよ?」

「そりゃ、あんたのかわいい幼馴染みに比べたらね」

「じゃなくって。脱線しちゃったじゃん」

「何よ。脱線したのはあたしのせいじゃないわよ」

「いいや、蜜羽のせいだね」

「また脱線してんだけど」

さっさと話して仕事に戻れ、と顎をしゃくる。
湊は仕方ないな、と言うように肩を竦めた。

「蜜羽はすきな子いる?」




-5-

[*←]|top|[→#]










you choose
beautiful or wonderful