その瞬間、どうしてあたしは――。

「また会おう。神の神託が下る学園で」

月明かりに照らされた彼の表情はどうしてか美しく。切なげで。儚く。

それでもあたしには。
彼がなぜだか孤独に見えてしまったのはなぜだろう―――…。

神の神託が下るとされる土地、高天原。

彼らのいう学園が、高天原学園なのだとしたら。
どんな偶然なんだろう。

神が暮らすとされた高天原は。
あたしが今度必死で勉強して、受験しようとしている学園だった。

まさか、ね。
偶然偶然、と呟いて元来た道を歩き始める。

あたしの伸ばしっ放しにしている髪が彼ら独特の世界の余韻を巻き込んであたしに連れ添う。

その学園で、彼らと今一度再会を願う。





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