「相手のことも何もわからないのに肯定も否定も出来ないじゃないっ!」
「………」
ブライアンは何も言わなかった。
ただヴィクトリアを見つめるだけ。
「なのに、なのに、」
“後悔してる?”なんて、わからないものはわからないのに、急に答を求められても……。
時期が来たらわかること。
焦って“彼”を見失ってしまいたくない。
「うん、そうだね。正論だと思う」
「え……」
「ごめん。すぐに言えなくて。……けどもう少し待って」
誠実な瞳だった。
とても澄んだ澄みきった目。
澄みすぎて逆に恐ろしくもある。
けれど、その中に熱を見つけた。
その熱に浮かされるようにヴィクトリアは瞳を閉じた。
そしてブライアンの唇が―――…。
My eyes were blinded by the glare.
(まぶしい光に目がくらんだ)
Dazzling
(不安にさせてごめん。焦らせてごめん)