No title
「も〜、なんなんですか!」
行為後、アーサーの魔法(?)で元に戻った菊は怒っていた。
「だから、アレがお前の願望だと思ったから……」
「人の原稿勝手に読まないでください! プライバシーの侵害ですよ。まぁ、置きっぱなしにしていた私にも原因はありますが……」
プライバシーの侵害だと言われアーサーは落ち込んだ。でも、アレが菊の望みでは無いのなら一体なんなんだろう?
まさか本気で自分とフランシスにああいう事をして欲しいと望んでいるのだろうか?
(――ははっ、まさか、な)
思わず恐ろしい場面を想像してしまい、アーサーはぶるっと身震いを一つ。
「アーサーさん、どうかしましたか?」
「い、いや……なんでもねぇ」
目の前に居る可愛い恋人の測り知れない妄想の産物を目の当たりにし、二次元の良さはやっぱりよくわからない。と、溜息を吐くアーサーだった。
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