露日6
「うふっ、沢山出たみたいだね。机と床がべとべとだよ、この席、明日誰が使うか知ってる?」
「……え?」
射精後の余韻でぐったりとしている私の耳元に嬉しそうなイヴァンさんの声が響く。
誰が 席を使うか? なんて、そんな事考える余裕なんてない。
「ここはね、アーサー君の席なんだよ」
「っ!」
「君の精液が付いた机の前に彼が座るんだ。それを知ったら彼どう思うだろうね」
くすくすと冷たい笑い声が木霊し目の前が真っ暗になった。
絶対わざとこの席を選んで私を押さえ付けたんだ。あまりの悪趣味さに腹立たしさが込み上げてくる。
「あ、そうだ! どうせならこの姿も写真に収めてアーサー君に見せてやろうか。彼、どんな反応するかなぁ」
「なっ!?」
本気とも冗談ともつかない言葉に全身の血の気が引いて行くのがわかった。慌てて起き上がろうとするが机に押さえ付けられているのでそれは叶わず、机がガタッと虚しく揺れただけ。
「あまり暴れない方が身のためだよ? 僕は、抵抗された方が燃えるから構わないんだけど」
肩口をベロリと舐められてゾッと悪寒が背筋を駆ける。
カチャカチャと鳴り響く金属音に、とてつもなく嫌な予感がした。
「じっくりと僕を楽しませてくれたら――アーサー君には秘密にしておいてあげる」
不気味な声と共に、熱い掌が双丘を割り、秘部に硬いモノが押し当てられる。
「い、いやだっ、止めて下さいっ」
「ウフッ、君だけ気持ちよくなって終わりだなんて、そんな甘い事あるわけないじゃないか」
「――ぅっ、く……っ」
逃げようとする腰を掴んで、無理やりナカに押し込もうとしてくる。
アーサーさん以外の人なんて受け入れたくない。奥歯を噛みしめて、無意識のうちに力を入れてしまった。
「キツ……、もっと力抜かないと入らないよ」
「じゃぁ、もう止めればいいじゃないですか」
「それは出来ない相談だね。ここまで来て何もなしなんて考えない方がいいよ」
そう言うと、強引に押し入るのは諦めてコートのポケットをなにやら探り始める。
「?」
「こう言う時の為にローション持ってきておいて良かった」
とろとろと尻とイヴァンさんのモノの間に冷たい液体がかけられ、その冷たさに思わず身体が竦んだ。
ぬるぬるとした感触が気持ち悪くて腰を引くと直ぐに追いかけて来てグッと熱い塊を押し当てられた。
「は……ぁっ……あっ」
ローションで滑りが良くなった自身が少しずつ奥へ奥へと内部を侵食し始める。
今まで経験したことがない位の質量に息が詰まった。苦しくて、内臓を圧迫される感覚に嫌な汗が滲んで来る。
「うわ……凄い。全部入るかなぁ」
ゆっくりと腰を揺すりながら突き上げられてその度に、嗚咽にも似た声が洩れた。