正月6

最初は羽のように触れるだけのキスを繰り返し、徐々に角度を変えて深く舌を絡ませた。

「ん……んっ……」

肌にあたる外気はひんやりと冷たいのに、アーサーさんと肌を合わせている部分が熱くてもっと触れていたいと思ってしまう。

不意に彼の熱い掌が胸を撫で、唇がゆっくりと首筋を辿り胸の方まで降りてくる。

「あっ、ソコは……っ!」

ねっとりとした舌が胸の飾りを絡め取り、ちゅぅっと音を立てて吸いついて来て腰にゾクゾクするような甘い疼きが生まれる。

「あ……っん……んっふ」

「菊はココが弱いんだよな」

アーサーさんは自然と逃げ腰になってしまった私の身体をがっちりとホールドし楽しそうにソコばかりを弄る。

どんなに声を押し殺そうとしても抗えない快感に私の呼吸は乱れ、心拍数がどんどん上昇してゆく。

「キスだけって、言ったのに」

「俺はキスだけって言った覚えはないぜ。キスしてもいいか? って聞いたんだ」

「……っ」

そう言って意地悪く笑い、アーサーさんの手が既に興奮の兆しを示し始めていた私自身に触れる。

「お前だってもう凄い事になってるじゃないか。触っただけでイケるんじゃないのか?」

「んっ! そ、そんな事無いですっ……ぅっ」

ブンブンと首を振ってみても身体は正直で、アーサーさんの手の内でどんどんその存在感を増してゆく。

「なぁ、俺やっぱ年明けまでなんて待てねぇ。このまま、いいだろ?」

グッと腰を引き寄せられ、腿にアーサーさんの雄が当たる。

「無理ですよ。対面座位なんて! 私、そんなに動けないですからね!」

「なんだ、意外に詳しいな。大丈夫だって、風呂の中だしお湯の抵抗があるからいつもよりきつくない筈だ」

揶揄するように笑いながら、私の腰を掴んで先端を半分程埋めてから「嫌なのか?」と、尋ねてくる。

この状況で絶対に止める気なんてないくせに、あくまで同意の元の行為だと言う事を証明したいらしい。

「い、嫌じゃないです」

その言葉を待っていたと言うように、腰を掴んで沈める。

「んっ、ん……ふ」

胸に吸いつきながら探る様に下から突き上げられて甘い痺れが全身を駆け巡る。

「熱いな。お前のナカ熱くて火傷しそうだよ」

「恥ずかしい事言わないでくださいっ」

突き上げられるたびにお湯がちゃぷちゃぷと波を立て浴室内に堪え切れない喘ぎが響く。

だんだんとココが露天風呂である事を忘れ、アーサーさんの動きに合わせて自分でも腰を揺らしてしまう。

「あんっ、ぁあっ……」

胸と自身を同時に刺激され、強すぎる快感に甘い声が洩れ、呼吸が乱れる。内腿が痙攣し身体が弓なりにしなった。

「おっと、頭打つぞ。気を付けろ」

苦笑しながらも刺激を与える手を休めない。断続的に続く快感になんだか、天井がぐるぐると回っているような感覚に陥り、アーサーさんの肩にしがみ付いた。

「あっ、んっぁあっ! アーサーさ……私、クラクラして……もう……」

「えっ? うわっ!? おいっ!」

慌てるアーサーさんの声を何処か遠くで聞きながら、私の意識はそこでプツリと途絶えた。


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