我慢比べ10
アーサーは下着を剥ぎ取ると吐精して脱力状態の本田の膝を折り、胸につくほど折り曲げて、露わになった蕾に指を滑らせた。
先程の余韻で無駄な力が抜けている所為か簡単に指を第二間接まで呑み込んでしまう。
「ん、ふ……あ」
指の本数を増やし内部を蹂躙すると、鼻から抜けるような甘い声が洩れて来る。
シーツを掴み、頬を赤らめ恥ずかしそうに声を押し殺す姿を見て、もっと鳴かせてやりたい衝動に駆られた。
「熱いな、菊のナカ。指が溶けちまいそうだぜ」
グッと指を曲げ、一番感じる部分を指が掠める。その瞬間、本田は悲鳴に近い声を上げた。
「あぁっ!」
腿の内側がブルブルと震え、身体が弓なりにしなる。執拗に何度も同じ場所を責められると、一度吐精して落ち着いていた性器に再び血液が集まってゆくのが見て取れる。
「あっ、ソコ! 駄目ですっ、アーサーさ……ああん!」
「その顔、最高だな。たまらないぜ」
頬を紅潮させ、快感に噎ぶ姿を見るとゾクゾクして目眩を覚える。
「んっ、は……指だけじゃ……ぁあっ! いや、です」
「指じゃ物足りないってか? じゃぁ何がイイんだ?」
ハァハァと肩で荒い息をする本田の太腿にわざと自分の存在を押し付け尋ねる。本田は息を呑み、潤んだ瞳でアーサーを見詰め切なげに眉を寄せた。
「どうして、そんな意地悪を言うんですか……わかってる、くせに」
「それはお前の口から言わせたいからに決まってんだろ?」
「……っ」
きっぱりと自分の希望を言い放ち、もう一度「何が欲しいんだ?」と甘く囁く。
本田は唇をきゅっと噛みしめ熱に浮かされたような目で見ているだけで全く言う気配は無い。
そんな本田の頑なな態度に、アーサーは盛大な溜息を吐き、一度ベッドを下りるとクローゼットのドアを開くと何かを探し始めた。
「あっ……」
急に身体を引き離された事で、不安になったのは本田のほう。もしかしてまたこの状態で強制終了されるのか? と不安が過る。
だが、あるものを手に戻って来た彼の気配に気付き愕然とした。
「アーサーさんソレは……」
「コレか? 菊があまりにも意地を張るから今日はコレを使ってやるよ」
にやりと笑い、ゆっくりとベッドに這い上がって来る。彼の左手に握られている黒光りしたモノはスイッチを入れると小さな機械音を立てながらグネグネと妖しげな動きを始めた。
「わ、私はそんな玩具で悦んだりはしませんから」
「そんなのやってみなきゃわからないだろ?」
アーサーの目は本気だ。そう悟った本田は逃げようと試みるが散々快感を与えられた身体に上手く力が入らず、肩をグッと掴まれて簡単に押し倒されてしまった。
必死に閉じようとする股の間に身体を割りいれ、片足を担ぐとアーサーは彼の後孔に黒い先端を押しあてる。
指で十分にほぐされたソコは抵抗もなく異物を呑みこみ、ゆっくりと抜き差しされるとその冷たさに全身が総毛だった。
「んっ、こんなの、いやです。抜いて下さい……っ」
懇願しても止める気は無いらしく、全てを埋めると抵抗する身体を押さえ付けながらアーサーはスイッチを入れた。
途端に鳴り響く機械音。うねうねとした不規則な動きがなんとも気持ち悪い。
「あ……っ、嫌! いやですっ」
「こら動くな。直ぐにヨくなるから」
「そんなのなりませんっ! ぁっ! ああっ……はっ……」
ブンブンと首を振って何とか逃れようとしていた本田だったが、バイブがある一点を突いた瞬間立てていた片膝がガクガク震えて力が入らず、つま先がシーツの上を滑った。
「いやですっ! ああっ、こんなっ……」
「いや、いや言ってる割には気持ちよさそうに腰くねらせてるじゃないか」
「ん……ふ……っ、んんっ!」
アーサーは息を呑みながら、バイブの根元を持ちわざと本田が感じる部分へと押し付ける。
「も、止めて下さい……こんなの私……変になる……ぁあっ」
切羽詰まった声を上げ、ビクビクと身体を震わせながら懇願する本田の姿を見ているとなんとなく罪悪感が込み上げて来る。
「なればいいじゃないか。俺が受け止めてやるし」
「き、機械は……っは、イヤです……っ。アーサーさんの方がイイっ」
目に涙を滲ませながら訴えられて、アーサーは目が眩んだ。自分の方がイイと言われたらもう我慢出来るはずもない。
堪らず機械を引き抜くと、ガチガチに硬くなった自身を腰を掴んで一気に埋めた。